2015年12月27日
「ミッション・ポッシブル」
前回コラムは、「びっくりぽんや!」でした。
朝ドラヒロインの口癖ではありませんよ!
ロードバイクの世界でも、これまでフレームやホイールへのカーボン素材の利用など、幾つかのエポックメーキングな出来事があり、進化のプロセスを歩んできました。
革新的と言える進化について紹介しました。
さて今回は、「ミッション・ポッシブル」です。
ローディ(ロードバイク乗り)コラム、今回で最後になります。
今年の民放連続ドラマの最高視聴率は「下町ロケット」最終回の22.3%でした。純国産ロケットの制御バルブや人工心臓弁の開発という困難なミッションを達成していく下町の中小企業を舞台としたヒューマン・ドラマです。
原作者は「倍返しだ!」の池井戸潤氏。元銀行マンですが、小説の中では銀行は悪役として描かれることが多いです。サラリーマン時代は、あまり良い思い出がなかったのですかね。
困難なミッションといえば、金星探査機の「あかつき」。2010年5月に打ち上げられましたが主エンジンが故障。5年半後の今年12月、姿勢制御用エンジンを使って金星周回軌道への再投入を成功させました。このために軌道計算を何万ケースも繰り返し、ようやく今回のワンチャンスをつかんだそうです。これまで、一度軌道投入に失敗した惑星探査機が再挑戦して成功した前例はないそうですから、まさにリアルなミッション・インポッシブルですね。
映画「ミッション・インポッシブル」の中では、トム・クルーズ演じるイーサン・ハントが不可能と思われるミッションを可能にしていきます。
彼のアクションはスタントやCGを使わずに自ら演じることで有名ですが、直近作「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」でも派手なカーチェイスに挑みました。
この手のカーチェイスで気になるのは、使用されるクルマの車種。ローグ・ネイションではBMWの高性能セダン「M3」に加え、バイクに「S 1000 RR」が使われるなど、BMWが巧くプロモートしていました。
「007」シリーズのカーチェイスも見堪えがありますよね。主人公のジェームス・ボンドがイギリス諜報部員だけに、使用されるクルマはイギリス製が多くて、最新作「Spector」でもアストンマーティンDB10というこの映画のためだけに作られたスペシャル・カーが使用されました。
ほぼ全編にわたってカーアクションが繰り広げられるのは「ワイルドスピード」。直近作ではマクラーレンやブガッティ、フェラーリなどのスーパーカーが登場しましたが、シボレーやダッジ、プリムスなどのアメ車、日産やスバルの日本車勢も頑張っていて、非現実的なミッションを次々とこなしていきました。
ロードバイクの世界では、1999年から2005年の間、ランス・アームストロングがツール・ド・フランス7連覇というとんでもないミッションを達成しました。
アームストロングはアメリカ人。彼がツールを勝ち続けることで、トレックやナイキ、オークリーといったビッグ・スポンサーは巨大なアメリカ市場でのビジネスを拡大させ、そして潤うことができました。
ただ、この偉業をポッシブルにしたのは、『ドーピング』という不正な手段でした。彼のドーピング疑惑はツール連勝中からあったようですが、ドーピング事実が確定して7連覇の記録などをはく奪され、自転車競技から永久追放処分を受けたのは、最初の勝利から13年後の2012年になってのことでした。
ツール・ド・フランスは、スポーツであると同時にビジネスであり、エンターテイメントが求められるのです。
観客を魅了するためには手段を選ばず・・・
そんな風潮が選手やチーム、競技団体、スポンサーなどにあったのかもしれません。
週末ローディ(ロードバイク乗り)にとって、木枯らし吹くこの季節の「ミッション・ポッシブル」は、こんな格好でもして、みずから冬の寒さを楽しむことでしょうか。
3か月間にわたりご愛読いただき、ありがとうございました。
また、何処かでお目にかかりましょう。
電動アシスト自転車は、EUでの需要が突出しており、全体の約6割を占めている。 日本では製品認知度の向上と、モーターによる補助比率の上昇、幼児二人乗車の解禁といった法律の改正が行われたことなどを背景に、市場は拡大している。その他では、韓国、台湾などを中心に需要が拡大している。
◆主な電動アシスト自転車関連銘柄
[3333]あさひ
[5108]ブリヂストン
[6752]パナソニック
[7272]ヤマハ発動機
朝ドラヒロインの口癖ではありませんよ!
ロードバイクの世界でも、これまでフレームやホイールへのカーボン素材の利用など、幾つかのエポックメーキングな出来事があり、進化のプロセスを歩んできました。
革新的と言える進化について紹介しました。
さて今回は、「ミッション・ポッシブル」です。
ローディ(ロードバイク乗り)コラム、今回で最後になります。
原作者は「倍返しだ!」の池井戸潤氏。元銀行マンですが、小説の中では銀行は悪役として描かれることが多いです。サラリーマン時代は、あまり良い思い出がなかったのですかね。
困難なミッションといえば、金星探査機の「あかつき」。2010年5月に打ち上げられましたが主エンジンが故障。5年半後の今年12月、姿勢制御用エンジンを使って金星周回軌道への再投入を成功させました。このために軌道計算を何万ケースも繰り返し、ようやく今回のワンチャンスをつかんだそうです。これまで、一度軌道投入に失敗した惑星探査機が再挑戦して成功した前例はないそうですから、まさにリアルなミッション・インポッシブルですね。
彼のアクションはスタントやCGを使わずに自ら演じることで有名ですが、直近作「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」でも派手なカーチェイスに挑みました。
この手のカーチェイスで気になるのは、使用されるクルマの車種。ローグ・ネイションではBMWの高性能セダン「M3」に加え、バイクに「S 1000 RR」が使われるなど、BMWが巧くプロモートしていました。
「007」シリーズのカーチェイスも見堪えがありますよね。主人公のジェームス・ボンドがイギリス諜報部員だけに、使用されるクルマはイギリス製が多くて、最新作「Spector」でもアストンマーティンDB10というこの映画のためだけに作られたスペシャル・カーが使用されました。
ロードバイクの世界では、1999年から2005年の間、ランス・アームストロングがツール・ド・フランス7連覇というとんでもないミッションを達成しました。
アームストロングはアメリカ人。彼がツールを勝ち続けることで、トレックやナイキ、オークリーといったビッグ・スポンサーは巨大なアメリカ市場でのビジネスを拡大させ、そして潤うことができました。
ただ、この偉業をポッシブルにしたのは、『ドーピング』という不正な手段でした。彼のドーピング疑惑はツール連勝中からあったようですが、ドーピング事実が確定して7連覇の記録などをはく奪され、自転車競技から永久追放処分を受けたのは、最初の勝利から13年後の2012年になってのことでした。
ツール・ド・フランスは、スポーツであると同時にビジネスであり、エンターテイメントが求められるのです。
観客を魅了するためには手段を選ばず・・・
そんな風潮が選手やチーム、競技団体、スポンサーなどにあったのかもしれません。
週末ローディ(ロードバイク乗り)にとって、木枯らし吹くこの季節の「ミッション・ポッシブル」は、こんな格好でもして、みずから冬の寒さを楽しむことでしょうか。
3か月間にわたりご愛読いただき、ありがとうございました。
また、何処かでお目にかかりましょう。
電動アシスト自転車は、EUでの需要が突出しており、全体の約6割を占めている。 日本では製品認知度の向上と、モーターによる補助比率の上昇、幼児二人乗車の解禁といった法律の改正が行われたことなどを背景に、市場は拡大している。その他では、韓国、台湾などを中心に需要が拡大している。
◆主な電動アシスト自転車関連銘柄
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