税制改正で「3世代同居」新しい子育て支援
税制改正で「3世代同居」新しい子育て支援
2016年度税制改正において三世代同居に係る税制上の軽減措置の創設が実現するか注目されている。
内閣府は、少子化対策の一環として三世代同居に対して、所得税では同居住宅を改修した場合の住宅ローン減税の創設、相続税では小規模宅地等の特例の軽減措置の創設を、2016年度税制改正要望に盛り込んでいます。
3世代で同居をしている建物をリフォームすると所得税から減税がされる税制改正が2016年に固まる予定です。
少子化対策の一環で3世代同居をするとメリットがありますよ、ということでしょう。
3世代同居リフォーム減税について説明します。
少子化対策の一環で3世代住宅に関わるリフォーム費用を所得税から一部減税
3世代住宅に関わる住宅改修費用(リフォーム費用)の一部を、所得税から控除できる税制の改正要望が平成28年度の税制改正要望に折り込まれる見込みとなりました。
趣旨としては、少子化対策の一環です。
3世代で同居することにより、子育てがよりし易くなる環境を整備するというのが目的のようです。出産や子育てを自分達の世代だけで行うことに不安が大きいということが、少子化の原因の一つになっているのではという考えです。
【想定されるリフォーム費用】
・キッチンの増設
・浴室(風呂場)の増設
・トイレの増設 など
どれくらい控除されるのか!?
ちなみにこの制度は、実際に支出した工事費用の10%が所得税から控除されるというイメージとなりますので、例えば200万円の工事を行った場合には20万円が所得税から控除されるといった仕組みになります。
参照:国税庁HP「バリアフリー改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)」
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1220.htm
所得税や相続税の軽減案
検討されているのは、以下のような案です。三世代同居のための住宅改修時、工事費用の年末ローン残高の5%を所得税から5年控除
同居期間3年以上で宅地相続を受けた場合、相続税の特例による減額幅を8割から9割に引き上げ。
どちらも、同居開始時において子どもが中学生以下であることなどが条件で、住宅ローン減税との併用はできません。
すでに複数の自治体が実施
千葉市は、離れて暮らしている三世帯の家族がこれから市内で同居・近居する場合、住宅の新築・改築にかかる費用などを最大で100万円助成。
飛騨市は、三世代同居世帯のための増改築・リフォームなどの工事に補助金を交付。
品川区は親と同居・近居することになったファミリー世帯に転入・転居費用の一部をポイントとして交付している。
三世代で生活することで、介護や子育てなど互いの負担を軽減させることを狙った施策なのです。