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【対策法】震災時のエコノミークラス症候群
【対策法】震災時のエコノミークラス症候群
みなさんは、ニュースなどで「エコノミークラス症候群」という名前はご存知かと思います。

新潟の中越地震でも車の中で避難生活を送っていた方が、「エコノミークラス症候群」よって亡くなられています。
先週発生した、熊本県の大地震。

現在、熊本、大分合わせ19万人以上が避難所に避難されていると報じられています。また、車中での生活を余儀なくされている方も数多くいらっしゃいます。
被災された方々に、心よりのお見舞いを申し上げます。
今回はこのエコノミークラス症候群の症状と原因、予防策について取り上げてみたいと思います。
長時間おなじ体勢で座り続けていると起こると言われている、エコノミークラス症候群。
これは、長時間同じ体勢で座った状態でいると、足の血管に血液がたまり、ひざの裏や太ももの奥にある静脈に血のかたまりができてしまうことです。

このような血管のなかにできる血のかたまりを血栓というのですが、これを医学的に書くと「深部静脈血栓」といいます。

避難所や車中の生活では、どうしても同じ姿勢を長い時間とらざるをえない状況が増えます。そのため、大きな災害の際にはこの病気を発症するリスクが高まります

エコノミークラス症候群になりやすい人
エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)になりやすいのは、以下のような病気や症状を持っている人です。
・車中泊をしている
・積極的に動けない
 (怪我をしている・高齢で足が不自由)
・下肢静脈瘤
・手術後や骨折直後の人
 (血管に傷がついていることがある)
・血栓ができたことがある人、血管が傷みはじめている人
・中高年の人
 (過去の統計上40〜50代の発症率が高い)
・肥満の人
 (脂肪が血管を圧迫し、血流が悪くなりやすい)
・経口避妊薬(ピル)を服用している人
・月経中、妊娠中、出産後の女性

では、上記のような病気や症状を持っている人はもちろん、持っていない人も、エコノミークラス症候群にならないためにはどうすればよいのでしょうか。

エコノミークラス症候群にならないために
・水分をしっかり摂る
体内の水分が蒸発し、血栓ができるのを防ぐためには、しっかり水分を摂らなければなりません。人間に必要な水分量は体重1kgにつき1時間1mlと言われます。ということは、体重が50kgなら、1時間に最低50mlの水分を摂らなくてはなりません。
ただし、この時の水分は、何でもよいというわけではありません。アルコールやコーヒー、紅茶などは利尿作用の高いものは避けましょう。

・カラダをこまめに動かす
場所も狭いので、あまり大きな動きはできませんが、最低1時間に1回くらいは少し離れたお手洗いに行ったり、伸びをしたり、ふくらはぎをマッサージしたりするようにしましょう。
足にたまった血液も、カラダを動かすことで少しは流れるようになるはずです。

・ゆったりした服を着る
カラダを締め付けるような服装は、血液の流れも悪くします。ジーンズなどは避け、ベルトを緩めたり、ゆったりとした服装を選ぶようにしましょう。

エコノミークラス症候群の初期症状ですが、
足のむくみ、足の痛み、足のしびれ
など、そこまで重篤な症状である感じがしませんよね。

この時期に気がついた場合には、すみやかに届け出て、何らかの対処をしてもらって下さい。

重症になると、
胸の痛み、血圧の低下、呼吸困難、意識障害など、恐ろしい事態を引き起こしますので、
あれ?おかしいなと思ったらすぐに対処をして下さい。

断水が続いている地域も多いとのことですので、お一人お一人がおかれた状況によって出来ること・出来ないことがあると思います。

また、お疲れのところご無理はなさらないようお願いします。
どうか、できる範囲で予防対策をとっていただければ幸いです。

体を動かして血行を高めることは、エコノミークラス症候群の予防にとどまらず健康の維持に良い影響がありますので、可能な方はためしてみてください。