「うつ病が怖い」といわれる理由
「うつ病が怖い」といわれる理由
日本人が生涯で一度以上、重たくて長いうつ病に悩む確率(生涯罹患率)は、もともと15%程度と言われていました。
実は10数年前から世界的に見ても比較的高いことが知られていたのですが、厚生労働省の発表を見ると更に高くなっています。
厚生労働省HP 精神疾患のデータより
2016年に内閣府が公表した自殺に関する調査では、自殺の動機でもっとも多くの割合をしめているのは「健康問題」であることが明らかになっています。なかでも精神疾患、とりわけ「うつ病」は主要な原因として挙げられています。
うつ病になると、不安感や焦燥感に苛まれ「この病気は一生治らない」「周囲に迷惑をかけてしまう」と絶望してしまうため、結果的に自殺に結びつくと考えられています。
また、うつ病と脳の仕組みにより「脳内の情報伝達物質が正常に働かなくなったために自殺に至った」と考えることも可能です。
最近NEWSで、ある広告代理店の女性社員が業務の激増で15年11月上旬にはうつ病を発症し、12月25日に東京都内の社宅で自殺した事件があった。9月の残業時間は40時間ほどだったが、10月は130時間に増えていたという。
遺族が起こした裁判で長時間労働による過労が原因だったとして、労災認定された。
ネットではこの事が話題となっているが、皆様はどう思われるだろうか。
過労状態に陥った経験のある方はいるだろうか。
「うつ病が怖い」といわれる理由
結婚や出産・就職など一見すると喜ばしいようなことですが、これも急激な環境変化ですので、うつ病を引き起こすこともあるそうです。
仕事に関すること | 昇進、降格、失業、仕事の失敗、定年 |
健康に関すること | 月経、事故、からだの病気 |
家族に関すること | 妊娠、出産、こどもの就職・結婚、家庭内の不和・離婚 |
お金に関すること | 貧困、税金問題、相続問題 |
状況の変化 | 旅行、引越し、転勤 |
喪失体験 | 近親者との死別・離別、病気 |
・自分という人生を呪い続けていつまでも苦しんでしまう
・人間関係や社会的立場を壊しやすい
・自殺につながりやすい
自殺念慮に気づかず、うつ病だからそんなこともあると放っておくと、最悪の事態を引き起こしかねません。うつ病の方が身近にいる場合、普段と違う様子がないか、注意を払ってあげてください。
うつ病にならないようにするには、「ストレスを抱え込まない」
普段から過労を避け、十分な睡眠をとりましょう。
家族や友人と話す時間を作るように心がけて下さい。
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