感染予防 「検査しないとおしおきよ!!」
感染予防 「検査しないとおしおきよ!!」
画像出典:厚生労働省
若い女性に感染が広がっている梅毒などの性感染症の予防に役立てようと、厚生労働省は、人気漫画・アニメの「美少女戦士セーラームーン」の啓発ポスターなどを作成し、11月21日に発表した。主人公・セーラームーンのイラストを使用したポスターとリーフレット、コンドームを作成。
これらは、全国142の自治体と日本医師会、日本性感染症学界、エイズ予防財団、性の健康医学財団などへ配布し、啓蒙活動にしていくそうだ。自治体などを通じて成人式などで配るという。
性感染症は性行為によって感染が広がる感染症で、梅毒やクラミジア、HIV(エイズ)などが含まれる。感染してもすぐに症状が出ないことも多く、発見が遅れたり、別の人に感染を広げたりする恐れもある。
性感染症の中でも、ここ数年、急増しているのが梅毒だ。平成23年には827人と、90年代から年1000人を下回ってきたが、今年は10月初旬までに3284人とすでに3000人を上回った。
年齢別でみると20代前半では女性が男性を上回るなど、特に若い女性の増加が顕著になっている。妊娠中の女性が梅毒に感染すると、死産や胎児に重い障害が出る恐れもある。
画像出典:厚生労働省
厚労省は今回、若い女性に対象を絞って啓発活動を実施。「若い女性が子供の頃ヒロインだったセーラームーンの力を借り、患者が増加しているこの局面を打破したい」と意気込んでいるそうだ。ただし、様々な批判があがっている。
厚生労働省の「検査しないとおしおきよ!!」というキャッチフレーズを用いた性感染症検査の啓発ポスターが、インターネット上で炎上しているらしい。
2015年10月28日時点で、2015年第1週から第43週(2014年12月29日〜2015年10月25日)までに診断され、感染症法に基づく医師の届出による梅毒として報告された症例数は2,037例で、昨年同時期の1.5倍であった。性別は男性1,463例、女性574例でそれぞれ昨年同時期の1.4倍、2.0倍となり、女性の増加が顕著であった。(国立感染症研究所「感染症発生動向調査」より)
若い女性を中心に、性感染症の「梅毒」が流行しているが、絶対数としては男性が多いからだ。
性感染症に対する意識は男性のほうが低い、「おしおき」が必要なのは男性では・・。
性行為によって感染する性感染症の啓発は男女双方に行うことが必要だ。
また、セーラームーンに性病予防のキャンペーンをさせるなんてセーラームーンが汚れる、という批判もあるそうだ。
中学2年生の設定であるセーラームーンがモデルに起用されていることで「中学生のキャラはまずいだろ」など。
原作者の武内さんは、「セーラームーンが今までのイメージを払拭し、セーラームーンの声がファンや皆さまに理解され、検査に結びつくことで、多くの方がより健康に過ごせることを願っております」と熱い思いを寄せている。
性感染症の感染リスクや妊娠する可能性があり予防のための正しい知識を身に付けて行動すること等々の啓発・教育は、健康の維持・促進のために避けて通れないだろう。
若い人の性病感染が増加しており、正しい知識を普及させることは必要だろう。