間違いだらけの炭水化物抜きダイエット

ご飯やパンなど糖質の摂取を抑え、肥満や糖尿病など生活習慣病のもとを断つ、「糖質制限」。
関連市場は3000億円を突破。飲食・食品業界の垣根を越えて、様々な産業のビジネスモデルまで揺るがし始めています。

糖質カット、糖質オフ、低糖質など糖質制限をセールスポイントにした食品類が続々と登場しています。
糖質制限は、ダイエット効果だけでなく、血糖値が改善し成人病の予防にも役立つという報告もあり、健康志向の高まりのなかでブームが加速している状況です。
関連銘柄にとっては大きな追い風になるでしょう。

【ビール】
アサヒグループホールディングス<2502>
キリンホールディングス<2503>
サッポロホールディングス<2501>
発泡酒や第３のビールについて「糖質ゼロ」「プリン体オフ」などをキャッチフレーズに、機能性飲料である側面を積極訴求しています。
ビールには厳しい原料規制があり機能性飲料は開発しにくいことに加え、財務省が中期的に、麦芽比率などに応じて現状税額が異なるビール類の段階的な酒税の一本化（ビールの税率引き下げ、発泡酒・第３のビールの税率引き上げ）の方向を打ち出しているためだ。機能性の訴求で、発泡酒・第３のビールの需要確保を図ろうという狙いです。

【飲料】
コカ・コーラウエスト<2579>
ボトラー各社は、特定保健用食品（トクホ）に認定されたコーラ「コカ・コーラ プラス」を新発売。この商品はカロリーゼロで、難消化性デキストリン（食物繊維）の効果により脂肪の吸収を抑え、食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする効果があるそうです。健康志向が高まる国内の40歳代以上をターゲットに市場拡大を狙っています。

【カップ麺】
ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>
ＲＩＺＡＰグループ<2928>
コラボ商品の「ＲＩＺＡＰ生姜醤油ラーメン」の製造を日清食品ホールディングス<2897>傘下の明星食品が担当。
日本食品標準成分表の中華スタイル即席カップ麺の数値と比較して、糖質を５０％抑えているのが特長です。
日清食品ホールディングス<2897>
さらに、日清食品自体も、レタス４個分相当の食物繊維入り麺を使用し、通常のカップヌードルよりも濃厚な味にもかかわらず、脂質50％オフ、糖質40％オフ、178キロカロリーを実現した「カップヌードルナイス」発売します。

【ご飯】
大塚ホールディングス<4578>
傘下の大塚食品。
こんにゃくからできたマンナンヒカリをブレンドした糖質低めのごはんを販売。
糖質制限中にも関わらず、どうしても白米が食べたいというニーズに最適で、糖質が４割程度カットされています。

【菓子類】
明治ホールディングス<2269>　
チョコレート「おいしいｏｆｆ砂糖ゼロ」好調な売れ行きです。
森永製菓<2201>　
カップアイス「アイスボックス」は“低糖質のアイスの塊”を売りにしています。

【健康食品】
小林製薬<4967>
近畿大学と共同研究で開発した特定保健用食品「サラシア100」、全国の薬局・薬店、スーパーマーケットなどで発売。
特許成分「ネオコタラノール」でトクホ許可を取得している。
天然の植物サラシアを原料、食後の血糖値を上昇させる糖の吸収をおだやかにする働きのあるネオコタラノールを含んでいるため、食後の血糖値が高めの人、食事に含まれる糖質が気になる人に適した食品です。

糖質は炭水化物に含まれるものですが（炭水化物＝糖質＋食物繊維）、炭水化物はたんぱく質と脂質と並んで、私たちが生きていくために必要な三大栄養素。
炭水化物抜きダイエットは、低炭水化物ダイエットとも言います。
私たちは1日に必要なエネルギーのうち、半分は炭水化物から摂取します。
この炭水化物を全く摂らないことでカロリーを抑え、脂質を代謝させるということで効果が期待されているダイエットです。
意外とビジネスマンが多くチャレンジされるダイエットだと感じています。

炭水化物は太りやすい。
...というイメージが先行して「炭水化物抜きダイエット」を実践しているひともよく見聞きします。

このダイエット法は間違いで、できるだけ炭水化物を摂らないようにするダイエットというのが正しい方法です。
炭水化物というのは、米、パン、麺類、じゃがいも、さつまいもなどに多く含まれている栄養素です。

炭水化物は体の中で分解されると糖質に変わり、摂りすぎると脂肪として体内に貯えられてしまいます。

しかしながら、太るからといって炭水化物を摂らなかったり極端に減らしてしまうことは、身体にとっては危険を伴う行為。

炭水化物が分解された状態である「糖質」は脳の唯一の栄養素であり、全く摂らなければ脳が正常に働かず、ボーっとした感じが続いたり、集中力の低下や無気力を引き起こしますし、肝臓に負担をかけることにもなってしまいます。
そうならないためには、炭水化物を全て抜くのではなくて、炭水化物があまり含まれていない食品を選んだり、量を減らしたりすることを推奨します。

つまり「炭水化物抜きダイエット」ではなく、「低炭水化物ダイエット」ということですね。

低炭水化物ダイエットのメリットとしては、炭水化物の量にさえ気をつければ、肉や魚なども食べられますし、他にもこれといった制限がないことです（もちろん何にせよ量の摂りすぎはＮＧ）。

ただ、炭水化物を元の量に戻してしまったら体重も元どおりに…なんてリバウンドしたという声もまた多いのがこのダイエットのデメリットでもあります。

また、このダイエットで失敗するパターンとしては、空腹感によるストレスにより必要以上に間食したり、食べすぎてしまうことが多いことが挙げられます。さらに便秘にもなりやすくなるので、食物繊維を多く含む野菜などをバランスよく食べることが必要になります。

低炭水化物ダイエットをするのであれば、成功のポイントは夜の炭水化物を減らすこと。
睡眠中は、脳が日中のように活発に活動することがありませんし、エネルギーの消費量も少なくなります。

逆に、朝、昼は通常通りに食べたほうが脳に栄養が補給されますので、仕事も勉強も効率が落ちませんよ！

参考元:ダイエット情報発信サイト｢microdiet.netより｣

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