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超高齢化時代が到来 ! 拡大するビジネス
超高齢化時代が到来 ! 拡大するビジネス
株式投資で大きな成果を享受したいなら、今後の社会がどのように変化し、その中でどういったビジネスのニーズが拡大するのかを想像してみよう。
注目されるのは、超高齢化社会の到来によって関連業界のビジネスチャンス拡大だろう。

世界でも類を見ない高齢化社会になっている日本は25年に総人口の30パーセント超が高齢者になると言われている。
国立社会保障・人口問題研究所が公表している「日本の将来推計人口」によると、我が国の2020年の高齢者人口は3612万人に達すると推計されている。

統計からみた我が国の高齢者(65 歳以上) - 総務省統計局資料より

超高齢化社会の到来によって、自動車利用の来店減少に対応して大型店から小型店への店舗戦略のシフトをはじめ、宅配サービスの活用、健康志向、昼間時間の有効利用、といった点がトレンドとなりつつある。

また、在宅患者や要介護者数の増加が見込まれるなかで、宅配サービスの需要も高まってくることが予想される。特に、薬局の数が少ない地方においてその重要性が高まるものと思われる。
高齢者向けの市場は約101.3兆円、そのうち医療や介護などの市場は約50.2兆円と推測されている。

メディカルシステムネットワーク<4350>は、在宅医療向けサービスの取り組みとして、2016年5月に発表した日本郵便との協業による「処方薬等の宅配サービス」「買い物支援サービス」が注目されている。
特に、薬局の数が少ない地方においてその重要性が高まるだろう。 こうした宅配サービスの取り組みについては業界でも同社が先行して進めており、今後の調剤薬局事業の競争力並びに収益力向上につながる取り組みとして話題だ。

食材の宅配サービスとしては、「ネットスーパー」も出前同様に成長性がある。
市場規模は既に1000億円を超えるとみられ、多くの企業が参入している。
買い物難民といった社会問題も出て来ており、各社の取り組みに注目が集まっている。
西友が2000年に「食品など店舗にある商品をネットで販売し、即日配送する」西友ネットスーパーを始めたのが流通大手の先駆けだ。

イトーヨーカドーネットスーパー、イオンネットスーパー、サミットネットスーパーなどが相次いで参入している。

楽天<4755>がインターネット経由で注文した生鮮食品を自宅まで配送する楽天マートがある。コンビニ最大手のセブン-イレブン・ジャパンは、子会社セブン・ミールサービスの弁当や総菜の宅配について、500円以上なら無料で配送するサービスの全国展開している。
また、関連銘柄としては、ネットスーパーの物流に強い丸和運輸機関 <9090> が注目だ。
課題のドライバー不足を解消し、一段の業績拡大が予想される。
近年、注目されはじめているのが「スマートウェルネス住宅」だろう。
スマートフォンやスマートファクトリーなどの普及でスマートという言葉は認知されるようになってきたが、ウェルネスは未だ、あまり聞きなれない言葉だろう。

現在、国もスマートウェルネス住宅への取り組みを積極的に進めている。
国土交通省補助事業として、スマートウェルネス住宅等推進モデル事業を行っている。
サービス付き高齢者向け住宅の整備事業や公的賃貸住宅団地等の住宅団地や共同住宅において、高齢者等の居住の安定確保と健康の維持・増進を推進する先導的な住まいづくり又はまちづくりに関する事業について、補助金の交付を行っている。
これだけ好条件が揃ったビジネスで、民間企業の間に参入ブームが起きないはずがない。
現在、建設・住宅・不動産関連の企業が次々と参入している。
さらに、金融・保険、電機メーカー、鉄道、外食など、それ以外の業種の参入も増えて、業種は多彩になっている。

事例としては、スマートウェルネスタウン(船橋モデル)構想の野村不動産HD<3231>、IoT技術とAIを活用したスマートウェルネスの実現を目指している大和ハウス工業<1925>などがある。

リハビリ支援ロボットのレンタルを開始するトヨタ自動車<7203>にも注目だろう。
下肢麻痺のリハビリテーションを支援する医療向けロボット「ウェルウォークWWWー1000」のレンタルを秋から開始すると発表した。

ウェルウォーク WW-1000のご紹介 トヨタ自動車 IR資料より

「ウェルウォークWWWー1000」は歩行困難となった患者の個々の状態に合わせ、難易度の調整を行うことができることに加えて歩行状態のフィードバック機能などを備えており、運動学習理論に基づいたいろいろなリハビリテーション支援機能を充実させている。
トヨタ自動車は自動車生産用に導入した産業用ロボットや自動車開発技術を活用したパートナーロボットの研究を進めている状況だ。

さらに、注目を浴びるのは、「終活」ビジネスだろう。
「終活」という言葉を、よく耳にする。「終活」とは、「人生の終わりのための活動」。
いわゆる残りの人生をよりよく生きるために葬儀の進め方から墓、遺言や遺産相続などを、元気なうちに準備すること。
全国各地で開かれている終活セミナーはどこも盛況だ。
「終活」総合企業を目指している鎌倉新書<6184>に注意したい。

仏壇・仏具業界向け出版社として1984年に創業、現在も『月刊仏事』をはじめ供養関連の出版物を刊行する。同社の主力事業はインターネットのサイト運営だ。

「いい葬儀」「いいお墓」「いい仏壇」という三つのポータルサイトが主軸。
「終活」に特化したサイト「セラヴィ」を開設している。健康や医療、介護を含めた、ライフエンディング関連の情報を提供している。

ひと昔前までは、自分が生きているうちに葬儀などを考えるのは、縁起が悪いような風潮があった。
しかしながら、沢山の情報に囲まれている現在は、凝り固まった価値観や家族の形も多様化され、明らかにライフスタイルが変わってきている。
高齢化とともにこうしたニーズはさらに増えるだろう。

他にも注目される企業は沢山ある。
「シニア・高齢者マーケット」の重要性が増している。ビジネスチャンスは一段と拡大しそうだ。
超高齢化到来により関連銘柄が拡がる一方で、競争激化も進むであろう。
競合他社の動向についても注視しながら、お宝銘柄をゲットして欲しい。


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