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Eimei みちしるべ 2017年07月10日
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《Eimei「みちしるべ」》

(7月10日から7月14日の週)

日経平均採用銘柄のPERは14.31倍でEPSは1995円。
6月26日の1392円からは低下してきているのが気にかかる。
日経では「あと50円増えれば今の14倍台のPERでも20868円が見える計算」との指摘。
東芝が消えて他が入れば50円くらいはなんとかなるだろう。
第1四半期決算に過大なサプライズを期待するべきでもない。
信用買い残は67億円増の2兆5488億円。
4週連続増加で残高は3ヶ月ぶりの水準。
売り残は467億円減少し9578億円。
踏み上げ相場が夏枯れを消してくれる可能性に期待したいところ。
ちなみに1月18日安値(18650円)の期日は7月17日。
4月17日安値〈18224円)の期日は10月16日。
このスケジュールは後で効いてくる可能性がある。
6月30日時点の裁定買い残は3週連続で増加。
前週比べて972億円増の1兆9593億円。
裁定売り残は2週連続で増加。
前週比べ55億円増の1010億円。
裁定取引も少しやる気が出始めた格好。
Quick調査の信用評価損率は▲6.88%(前週は▲7.38%)。
6週連続の改善で約3ヶ月ぶりの水準まで低下した。

ケンミレのメルマガでの指摘。
正しいと思う。

日経平均はハイテク株の影響を受けます。
TOPIXは時価総額の高い銘柄の影響を受けます。
東証一部単純平均は東証一部に上場されている全銘柄の平均です。
つまり日経平均や時価総額という個人投資家にあまり関係ない指数の影響を受けない指数です。
逆、個人投資家の投資対象銘柄である中小型の材料株の影響を受けます。
個人投資家は中小型の材料株に投資します。
割高・割安を判断する時には、日経平均でもTOPIXでもなく東証一部単純平均の動きを参考にするべきです。
2015年8月の高値からの下落率。
日経平均の下落率は28.7%。
東証一部単純平均の下落率は45.8%。
安値は2016年2月。
そこからの上昇率は、日経平均は36%、東証一部単純平均は38%。
日経平均は下落すると日銀のPKOが入るので下げにくい。
東証一部単純平均は日銀の買い支えが入らないので下げやすい。
その差が17.1%という落率の差になっていることになります。
上昇率は36%と38%ですから、日経平均も東証一部単純平均もほぼ変わりません。
33業種チェックをすると分かりますが、
鉱業・食品・医薬品・精密・電力・海運・銀行・証券商品・保険・サービスの10業種は上がっていません。
持っている投資家は「なんで自分の株は上がらないんだろう」と思っていると思います。


日経平均想定レンジ

下限19997円(6月メジャーSQ値)〜上限20820円(2015年8月高値)

相場は想像力と記憶力。
記憶力ではAIに負けても想像力では引けを取らないだろう。
重要なのは「何のために投資をしているのか」。
そして「どうしたいのか」。
これが結構明確ではない。
土曜のセミナー。
「メガバンクとか、電気とか、上がってきたんですけど売ったほうがいいでしょうか」。
と投資家さん」。
売りたい理由を聞いてみると、ほとんどない。
「売りたいんですか?お金が必要なんですか」と聞いてみると「そうでもありません」。
「では下がると思うんですか」と聞いてみると「わからないんです」。
「明確な目的と明確な方向を持つこと」。
言葉で言えば簡単だが、ご理解いただけたのかどうか。
これがよくわからない。
でもこういうご婦人投資家が登場してきたところを見ると、相場の第2幕スタートのような気もする。

「注意しましょう、警戒しましょう」というのが市場関係者の常套文句。
しかし「だから何」という思考が必要ではなかろうか。
「注意する」のは誰でもできる。
問題は注意して「どうする」かだろう。
台風や大雨ならば「注意」して避難する。
ところが株式市場では「注意」したところで避難するケースは少ない。
洪水に襲われてから「台風が来てたんだ」と気がつくことの方が多いような気がする。
だったら株式市場で注意することの意味はどこにあるのだろう。
これがいつも疑問である。
賢そうな専門家の「注意しましょう」はある意味、下落に対する免罪符でもあるような気がしてならない。
だったらまともに聞く意味は少ないし、そもそも他人に言われる前に自分で注意しているはず。
注意喚起とかされても「だから何」なのかも知れない。
他力本願チックかつ他人事のような「注意しましょう」は両替屋さんのスケジュールコメントみたいなものに過ぎない。
もう一つ市場で解せないのは「今日のレンジ」というやつ。
日経平均の1日のレンジを20000円から20500円なんて言ってみたところで何の役に立つのだろう。
言う方にもおそらく確たる根拠がない数字が勝手に独り歩き。
終わって見れば「このレンジに入った。言ったとおりでしょう」という格好。
それこそ「だから何」。
レンジではなくて「終値」の予想の方がよほど気が利いている。
もっともそうなると自己保身のために答えない市場関係者が増えるのかも知れないが・・・。
意味のない数字を提示していたずらに貴重な時間を使ったり床屋談義をするよりはマシだろう。
外回りの隔靴掻痒でなく実のある展望が必要ということを自戒を込めて覚えておきたい。


(兜町カタリスト 櫻井英明)

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