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【展望】値ガサ株か中低位株か、マーケット物色の行方

■配当狙い活発化で好利回りの中低位優位の可能性

マーケットの物色銘柄の傾向を端的に現す、『売買単価』が1000円前後で気迷いの展開となっている。

『売買単価』は、『売買代金』÷『出来高』で計算し求める。売買単価が上昇する局面では輸出関連の値ガサ株が買われ、反対に売買単価低下場面では内需関連の中低位株が買われる、とされている。

その売買単価は、昨年12月8日に1125円と2008年以来の高い水準を記録した。それ以降、今年1月はピークが1052円、ボトムが929円でほぼ1000円を挟んだモミ合いだ。

2月に入って、2日は999円、3日977円と連続で1000円割れとなっている。このまま、内需中心の中低位株に向かうのか、あるいは輸出の値ガサ株に再び人気が回るのか、大いに気になるところだ。

12月時点から売買単価が低下傾向にあることの背景には、
(1)思ったほど円安の進まないこと、
(2)テロの脅威、などが意識されているものとみられる。

この2つが、解消されないと売買単価の上昇は難しいのではなかろうか。

一方、内需関連には原油安効果への期待が浮上している。足元では、消費税の影響が尾を引いて国内消費は元気がなく、外国人観光客による、いわゆるインバウンド需要に支えられているていどだ。

ただ、2月期、3月期の配当取りということでは、中低位銘柄に好利回り銘柄が多いことから、これから先、売買単価は低下が顕著となるのではなかろうか。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)