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【話題】チャイナショックから1カ月

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■NYダウに比べ元気と乏しい日経平均、小型株は元気

 『チャイナショック』から9月25日で1カ月が経過した。この1カ月を振り返ってみると、大きい特徴がみられる。(1)NYダウに比べ日経平均が不振(2)主力優良銘柄に比べ小型銘柄の好調、という姿が彫りとなっている。
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 とくに、NYダウと日経平均の大きい違いは、NYダウは8月25日の底打ち後は一度も安値を下回っていないのに対し日経平均は8月26日の安値を9月8日に下回った点である。この9月安値に対しても日経平均の上昇率は2.6%にとどまっている。

 NYダウと日経平均の、「元気さ」の違いは、5〜7月に日経平均がハッスルし過ぎた反動といえる。7月には、日経平均がNYダウに対する上ザヤが実に2976ポイントとほぼ3000ポイント(3月末は1540ポイント)にまで拡大した。日本株を買ったのは外国人投資家で、日本の『高ROE祭り』に参加して踊り明かしたといえる。その反動で、外国人投資家は8月以降、日本株を約3兆円売り越し日経平均不振の大きい背景となっている。

 各指数でみても、高ROE祭りの中心だった「JPX日経400」が冴えない。JPX日経400の核銘柄であるトヨタ自動車株<7203>は8月安値からの上昇率は0.7%にとどまっている。この間、たとえばユーグレナ<2931>が40%を超える上昇率となるど小型系の銘柄が元気がよい。今年前半、カヤの外だった東証マザーズ指数の2ケタ上昇率にみられるように新興市場も息を吹き返している。

 こうした1カ月の動きを振り返って今後を展望すれば、1にも2にも、外国人投資家がどう出てくるかにかかっている。外国人投資家のチャイナショックで被った損失の処理はかなり進んだとみられているが、まだしばらく様子をみなくてはいけない。「今、高ROE銘柄を値ごろ感で買い上がると外国人投資家の売りを浴びる心配は残っている」(中堅証券)。

 安倍改造内閣の新・3本の矢政策に対する期待はあるものの、「具体的内容に欠けるとの印象は強い。ましてや、旧3本の矢が形となっていない中で<新>といわれてもどこか空々しい」(同)との見方もある。

 それに、NYダウは底は打っているが、中国問題、欧州問題、アメリカの利上げ問題が引き続き頭を押さえている。「今回の習主席のアメリカ訪問で、むしろ、米中間の人権問題、覇権問題がいっそう鮮明になった。オバマ政権の時代に米中衝突はないだろうが、仮に、次期米政権が共和党になれば米中間の緊張は高まる心配があり」(同)、NYダウが一気に上値を追えるムードでもない。

 日経平均が、再び、NYダウを上回る、「上ザヤ」展開となるには、「アベノミクス第2ステージ」にかかっていると見るのが妥当だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)