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3日続落55ドル安、エヌビディア決算待ち
【市況】3日続落55ドル安、エヌビディア決算待ち

18日のNYダウ工業株30種平均は3日続落し、前週末比55ドル39セント(0.12%)安の4万3389ドル60セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)の利下げが市場の想定よりも緩やかになるとの見方が指数の重荷だった。半面、トランプ次期米大統領が政策に掲げる規制緩和に対する期待は一部ハイテク株への買いを誘い、相場を下支えした。
 
前週発表の経済指標が米景気の底堅さを示し、インフレ圧力が根強いとの見方が改めて広がった。
市場ではFRBが12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るとの観測が浮上している。「株式市場が9月以降に織り込んできたほど緩和的ではない」といい、相場は調整を迫られた。
 
ダウ平均は前週末までの2営業日で500ドルあまり下げたものの、15日時点では米大統領選があった5日の終値に比べてなお1200ドルほど高い水準にあった。短期的な過熱感が解消されておらず、主力株に利益確定の売りを出す投資家も多かった。
 
今週はエヌビディアに加え、米小売り大手ウォルマートなど注目企業の決算発表が予定されている。この日の市場では様子見ムードが強く、方向感に欠ける展開となった。
トランプ次期政権が自動運転規制の緩和を模索しているとの報道を受け、米電気自動車(EV)大手テスラは大幅上昇した。
テスラ株高は他のハイテク株にも追い風となり、ダウ平均の構成銘柄ではアップルやマイクロソフトに買いが入った。
 
エネルギー長官に化石燃料や原子力発電の推進派を充てるとの人事を発表。これが材料視され、エネルギーや電力関連の銘柄も値上がりした。
 
そのほかのダウ平均の構成銘柄ではナイキやウォルト・ディズニー、シャーウィン・ウィリアムズが下げた。エヌビディアにも売りが出た。次世代の人工知能(AI)向け半導体に過熱の問題が生じたと伝わり、出荷の遅れが懸念された。半面、ボーイングやベライゾン・コミュニケーションズ、IBMは上昇した。ビザも買われた。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発した。前週末比111.685ポイント(0.59%)高の1万8791.806で終えた。アルファベットやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が上昇した。
 
 


【シカゴ日本株先物概況】
18日のシカゴ日経平均先物は上昇した。12月物は前週末比325円高の3万8340円で終えた。
NYダウ平均は、週内に発表される米半導体大手エヌビディア決算などの材料待ちとなる中、3営業日続落した。
同日、米ナスダック総合株価指数が上昇し、シカゴ市場の日経平均先物にも買いが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て) 
38340 ( +80 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38365 ( +105 )
 
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

 
18日のFTSE100種総合株価指数は反発し、前週末比45.71ポイント(0.56%)高の8109.32で終えた。原油先物相場の上昇を受け、英シェルなど指数への寄与度が大きいエネルギー株が上昇した。銀行や、英豪リオティントといった資源株にも買いが優勢だった。
 
原油先物の上昇は、ウクライナ情勢の緊張感の高まりが背景にある。ノルウェーの石油大手エクイノールが大規模油田で停電を理由に生産を止めたと伝わったのも、原油先物の相場を押し上げた。
 
FTSEの構成銘柄では、18日に2024年12月通期の業績見通しを据え置くと公表し、投資家の安心感を誘った投資会社メルローズ・インダストリーズは7.58%高、複合企業DCCは3.61%高、産金大手エンデバー・マイニングは3.47%高と相場をけん引した。一方、小売り大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールは8.06%安、住宅大手ビストリー・グループは5.58%安、医療機器のコンバテックは3.70%安と売られた。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
18日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前週末比21.62ポイント(0.11%)安の1万9189.19で終えた。米金利の上昇観測が根強く、金利動向に敏感な不動産大手ボノビアが下げた。
一方でユーロ圏の景気動向や欧州中央銀行(ECB)の金融政策を見極める新規の材料を待つなかで、DAXの下値は限られた。
 
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーは2.87%安、不動産大手ボノビアは2.67%安、医療機器のザルトリウスは2.24%安と売られた半面、コメルツ銀行は2.52%高、ドイツ取引所は1.43%高、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは1.20%高で引けた。
 


■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.12%高だった。