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反発、米株高を好感し半導体関連買われる
東京株式(前引け)=反発、米株高を好感し半導体関連買われる
 

12日の前場の日経平均株価は前日比51円21銭高の2万3443円07銭と小反発。東証株価指数(TOPIX)は0.92ポイント高の1715.87小幅上昇した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表で安心感が広がったが、外国為替市場で円相場が対ドルで上昇しており、株式相場全体の重荷となって一時下げに転じる場面もあった。
積極的に上値を追う動きはみられなかった。
 
一方、前日の米株式市場では次世代通信規格「5G」の需要拡大期待で半導体のスカイワークス・ソリューションズなどが大幅高となった。東京株式市場でも東エレクやアドテスト、SUMCOなど半導体関連株が大きく上昇し、日経平均の支えになっている。
 
ただ、米国の新たな対中制裁関税発動期日が迫っているほか、「欧州中央銀行(ECB)理事会や英国の総選挙など、他にも動けない口実がいっぱいある」とされ、市場全体を見ると利食いや手じまいの売りに抑えられて値下がりする銘柄のほうが多かった。
半導体株を除けば出来高や売買代金も少なく、FOMCを通過しても様子見ムードの強さは変わらない。投資家の関心は引き続き、米中貿易協議の行方に集中しているようだ。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9459億円、売買高は5億5317万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は855、値下がりは1186、変わらずは116銘柄だった。

 
業種別では33業種中14業種が値上がり。1位は金属製品で、以下、機械、不動産、電気機器と続く。値下がり上位には水産・農林、証券・商品、鉱業が並んでいる。
 
日経平均プラス寄与度トップは東エレクで、日経平均を30.26円押し上げている。次いでアドテストが15.13円、信越化が9.55円、ファナックが8.65円、SBGが8.00円と続く。
 
マイナス寄与度は7.56円の押し下げでファストリがトップ。コナミHDが4.68円、テルモが4.18円、エムスリーが3.46円、塩野義が3.42円と続いている。
 
個別では、東京エレクトロン、ソニー、SUMCO、スクリン、信越化学工業、アドバンテストなど半導体周辺株が軒並み高、安川電、SMCも大きく上値を伸ばした。住友鉱、菱地所も上げた。大真空が値を飛ばし、スターティアホールディングス、ジェコスなども大きく買われた。
 
半面、任天堂が軟調、ファーストリテイリングも冴えない。大日本住友や塩野義、アサヒ、パナソニック、野村、ファンケルも売られた。神戸物産が下落、いであは急反落した。グッドコムアセットも大きく利食われた。
 
東証2部株価指数は前日比7.82ポイント安の7181.11ポイントと3日続落した。
出来高7556万株。値上がり銘柄数は162、値下がり銘柄数は226となった。
 
個別では、テクノフレックス、東京會舘が年初来安値を更新。ユーピーアール、セメダイン、アゼアス、インタートレード、技研ホールディングスが売られた。
 
一方、インスペックがストップ高。三井住建道路、アイケイ、情報企画、キーウェアソリューションズ、ロンシール工業など19銘柄は年初来高値を更新。広栄化学工業、FRACTALE、エムジーホーム、トーアミ、神島化学工業が買われた。