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小幅続落 世界景気の減速に懸念
東証プライム市場(前引け)=小幅続落 世界景気の減速に懸念
23日午前の経平均株価は小幅に続落し、前日比2円84銭(0.01%)安の2万6146円71銭で終えた。
 
きょうは、強弱観対立のなか方向感の定まらない動きとなり、日経平均株価は朝方に2万6400円台まで上値を伸ばしたものの、その後は失速しマイナス圏に沈んだ。
前日の米国株市場と同様に気迷いムードが強い。ただ、下値では押し目買いも入り前引け時点の下げはわずかにとどまっている。世界経済減速に対する警戒感から輸出セクターの主力大型株に売りがかさむ一方、中小型株の一角には短期資金が流入し株価を大きく上昇させるものも散見される。
 
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は同日の米議会での証言で、積極的な金融引き締めを続ける姿勢を示した。欧米の中央銀行を中心に世界的な金融引き締めが世界景気の減速につながるとの懸念は根強く、東京市場でも鉄鋼や非鉄、機械などに売りが出た。
 
このところ下げが目立っていた半導体関連銘柄に買いが入ったほか、経済活動の再開に伴う需要回復への期待から内需関連の上昇が目立った。だが「売り方の買い戻しが中心で、新規の買いを入れる雰囲気には乏しい」という。買い一巡後は次第に伸び悩み、再び下げに転じた。
 
東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。午前終値は前日比0.53ポイント(0.03%)高の1853.18だった。下落に転じる場面もあったが、総じて底堅かった。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆3409億円、売買高は5億3388万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は632と、全体の約3割にとどまった。値上がりは1105、変わらずは101だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では空運業、陸運業、保険業などが上昇。海運業、鉱業、非鉄金属などは下落している。
 
個別では東京エレクトロンが朝高後に値を消しマイナス圏で引けたほか、日本郵船、川崎汽船なども安い。キーエンスも値を下げた。塩野義製薬は大幅安。ADEKAが急落、住友金属鉱山も大きく水準を切り下げた。ワイエイシイホールディングスも売られた。コマツ、日本製鉄、トヨタも安かった
 
半面、ソフトバンクグループがしっかり、ファーストリテイリング、キリンHD、JR東日本、住友不、セブン&アイが上昇し、アステラスやNTTも買われた。
東芝が買いを集めた。東京海上ホールディングスも上昇した。ダイヤモンドエレクトリックホールディングスが急騰、ミクニ、ラクーンホールディングスも値を飛ばした。