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ダウ続伸し５ドル高小売決算嫌気し、売りが広がる
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【市況】ダウ続伸し５ドル高小売決算嫌気し、売りが広がる |
北朝鮮がグアム沖へのミサイル発射を見送るとの報道を受けて、投資家心理の改善から買いが先行した。7月輸入物価指数が予想に一致したほか、堅調な7月小売売上高や8月NAHB住宅市場指数も好感された。一方で、主要小売決算が嫌気されたほか、高値警戒感による利益確定の動きも広がり、上値は重かった。
好調な５～７月期決算と通期見通しの引き上げを発表したホーム・デポが材料出尽くし感から売られ、１銘柄でダウ平均を28ドル押し下げた。決算で売上高が市場予想に届かなかった高級皮革・バッグのコーチなど、小売り関連株の下げが目立ち、相場の上値を抑えた。
ナスダック総合株価指数は３営業日ぶりに反落し、同7.219ポイント安の6333.013で終えた。アルファベット（グーグル）など主力株の一角が売られ、指数を押し下げた。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や食品・飲料・タバコが上昇する一方で小売や耐久消費財・アパレルが下落した。
個別では、四半期決算で売上高などが市場予想以上だったディスカウントストアのＴＪＸは上昇。カジノホテル運営のウィン・リゾーツ（WYNN）、アクションカメラのゴープロ(GPRO)、写真共有アプリを手掛けるスナップ(SNAP)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、買われた。
一方、スポーツ用品小売のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は決算内容が予想を下振れたほか、通期見通しを下方修正し、23%の大幅下落だった。
高級スーパーのホールフーズ・マーケットの買収資金を調達するために普通社債を発行すると発表したアマゾン・ドット・コムには買いが先行したが、小幅安で終えた。
自動車部品小売りのアドバンス・オート・パーツ（AAP）は決算内容が嫌気されたほか、CEOが下半期の業績低迷に言及したことで急落した。
NYダウ工業株30種（ドル）
21,998.99＋5.28
S&P500種
2,464.61－1.23
ナスダック
6,333.013－7.219
米10年債利回り
2.273 ( +0.050 )
NY原油（ドル/バレル）
47.69＋0.14
円・ドル
110.57 - 110.58＋0.24
【シカゴ日本株先物概況】シカゴ日経平均先物は続伸した。９月物は前日比135円高の１万9720円で引け、同日の大取終値を20円下回った。北朝鮮情勢への警戒感の薄れや米経済指標の改善を手がかりに円安が進み、日本株は買われた。
米小売売上高とNY連銀の製造業景況指数が市場予想を上回る伸びを示した。ただ米株の上値が重く、日経平均先物の上昇幅も限られた。この日の９月物の高値は１万9820円、安値は１万9570円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
19720 ( -20 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
19730 ( -10 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7383.85（＋29.96）
FTSE100種総合株価指数は続伸した。前日終値に比べ29.96ポイント高の7383.85で引けた。たばこ株と医薬品株の上げが指数を押し上げ、構成銘柄の約６割が上昇した。
たばこ株が買われた。ブリティッシュ・アメリカン・タバコは、アナリストによる株価目標引き上げなどが好感された。医薬品株も高くなった。ドライアイ治療薬の販売承認申請を提出したシャイアーの上げが大きくなった。
銀行株も買われた。2020年までにロンドンで約900人の人員を削減する計画だと伝わったロイヤル・バンク・オブ・スコットランド（RBS）の上げが目立った
半面、金属価格の下落を背景に、アングロ・アメリカンなど鉱業株は軒並み売られた。金関連のランドゴールド・リソーシズとフレスニージョの下げが目立った。原油安で、石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルも下がった。
アナリストが投資判断と株価目標を引き下げた衣料小売りのネクストも下落した。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12177.04（＋11.92）
ドイツ株式指数（DAX）は小幅続伸した。終値は前日比11.92ポイント高の12177.04だった。北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒感が後退し、欧州各国株式相場が上昇した。
航空のルフトハンザは４％超上昇した。
破産申請したエアベルリンはルフトハンザなどと売却交渉を続ける見通しだ。アナリストが株価予想を引き上げた電力のＲＷＥも買われた。透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアも上がった。
一方で、放送大手のプロジーベンザット１メディアと消費財のヘンケルは売られた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5140.25（＋18.58）