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22円高と小幅上昇、高値警戒感で上値重く
東京株式(前引け)=22円高と小幅上昇、高値警戒感で上値重く
30日午前の日経平均株価は小幅に続伸した。午前の終値は前週末比22円20銭高の2万6666円91銭だった。
 
前週末の米国株市場でナスダック総合指数が連日で最高値を更新したことを受け、引き続き半導体関連株などを中心に買いが優勢となった。前週の日経平均は4営業日続伸で1100円を超える上昇をみせていたこともあり、景気敏感株を中心に買い一巡後は伸び悩む展開となり、一時マイナス圏に沈む場面もあった。値上がり銘柄数を値下がりが大幅に上回っている。電気や機械が上昇し、鉱業や石油が下落した。
 
週初のため、これまで日本株上昇のけん引役となってきた海外勢の買いも鈍ったようで、「ようやくスピード調整を迎えた」という。
一方で、国内外で新型コロナの感染が再拡大する中、巣ごもり消費、リモートワークなど「ウィズコロナ関連銘柄」には買いが入った。日経平均も値がさ株の一角が大きく上げたことで底堅さは保っており、「高値圏での上げ一服という範ちゅうにとどまる動き」される。
 
市場からは「この水準で利益確定売りが出てくるのは当然だが、再びプラスに転じ、海外投資家の買いがしつこい。下がっても、なかなか買わせてくれない。新型コロナ感染者が増えても政策期待につながっている」との声が聞かれた。
 
東証1部の出来高は5億9128万株、売買代金は1兆2122億円。騰落銘柄数は値上がり659銘柄、値下がり1449銘柄、変わらず68銘柄。
 
業種別株価指数(33業種)は、金属製品、情報・通信業などが上昇。石油・石炭製品、鉱業、陸運業、ゴム製品などは下落した。
 
個別ではソフトバンクグループが買われ、任天堂も堅調。日本電産が大商いで上値追い。SUMCO、キーエンスも高い。池上通信機はストップ高、エムスリー、ブイキューブは年初来高値を付けた。
 
半面、ソニーが冴えず、トヨタ自動車、JR東日本も安い。ユー・エム・シー・エレクトロニクス、ジーンズメイト、東亞合成なども大きく値を下げた。
 
東証2部株価指数は前週末比33.46ポイント高の6533.68ポイントと続伸した。
出来高9811万株。値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は164となった。
 
個別では、リード、黒田精工がストップ高。ファーマフーズ、ストリーム、リスクモンスター、Abalance、アサヒ衛陶など12銘柄は年初来高値を更新。天昇電気工業、ASTI、恵和、野村マイクロ・サイエンス、FDKが買われた。
 
一方、梅の花が年初来安値を更新。北日本紡績、倉庫精練、田岡化学工業、ウェルス・マネジメント、サンテックが売られた。