兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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様子見気分が続く

様子見気分が続く
 
日経平均は、場中ほとんど動きがなく、こう着感の強い1日となった。
買い手控えムードで主力株中心にリスク回避の売り圧力が顕著だった。
前日の米国株市場で主要株指数が高安まちまちの展開だったこともあり手掛かり材料に事欠き、10日に発表予定の5月の米消費者物価指数の発表を前に、この結果を見極めたいとの思惑から持ち高調整の売りが優勢だった。
前日にフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が下落したこともあって、引き続き半導体関連株への売りが目立ち、地合い悪を助長する形となった。ただ一方で、国内での新型コロナワクチンの大規模接種が進んでいることから空運や不動産、電鉄株といったアフターコロナ関連が買いを集め、全体指数を支えた。
 
 
明日10日の日経平均株価も様子見気分が続くとみられる。
日本時間10日夜に発表される米5月CPI(消費者株価指数)を前に、大型株は一段と手掛けづらくなると思われる。今回のCPIは前年同月比4.7%上昇(4月は同4.2%上昇)と高い数値が観測されている。
市場では「ある程度は織り込みが進み、影響は限定的だろう」との声も聞かれるが、市場予想を上回れば、テーパリング(緩和縮小)観測が再燃しかねないだけに結果を見極めたいとのムードは変わらないだろう。
 
ただ、国内の新型コロナウイルスのワクチン接種が進展するなか、足元ではアフターコロナを見据えて運輸株や不動産株などが物色され、買い意欲は根強い。仮に外部環境に変調があっても基本的に押せば買いのスタンスは続くとみられる。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(9日現在)
 
29676.35  ボリンジャー:+1σ(26週)
29673.61  ボリンジャー:+1σ(13週)
29640.03  ボリンジャー:+2σ(25日)
29511.55  均衡表雲上限(日足)
29212.92  均衡表雲下限(日足)
29164.55  75日移動平均線
29139.95  13週移動平均線
29138.24  ボリンジャー:+1σ(25日)
28964.90  6日移動平均線
28903.52  均衡表転換線(日足)
 
28860.80  ★日経平均株価9日終値
 
28788.53  26週移動平均線
28641.07  均衡表転換線(週足)
28636.45  25日移動平均線
28606.28  ボリンジャー:-1σ(13週)
28538.09  均衡表基準線(週足)
28535.22  均衡表基準線(日足)
28134.66  ボリンジャー:-1σ(25日)
28072.61  ボリンジャー:-2σ(13週)
27900.71  ボリンジャー:-1σ(26週)
27632.87  ボリンジャー:-2σ(25日)
27538.94  ボリンジャー:-3σ(13週)
27131.08  ボリンジャー:-3σ(25日)
27012.89  ボリンジャー:-2σ(26週)
26906.14  200日移動平均線
 
ザラ場高値は下向きの5日線に届かず、2万9000円付近での売り圧力の強さを窺わせた。ローソク足は3本連続陰線を引き、ザラ場高値と安値が連日で前日水準を下回る「黒三兵」を示現しており、短期的な下落リスク増大を示唆している。
一方、一目均衡表では転換線が上向きで引け、遅行線は強気シグナル発生を再開し、一定の買い圧力も窺える。大勢では下が25日線、上が75日線のボックス相場にあって本日終値はボックス中央付近に位置し、相場は材料待ちの局面にあるようだ。