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NYダウ224ドル高、主要企業決算への期待や中国関連株が反発
【市況】NYダウ224ドル高、主要企業決算への期待や中国関連株が反発
 
12日のNYダウ工業株30種平均は前日比224ドル44セント高の2万4924ドル89セントと反発で終えた。
 
この日のNYダウは買い優勢で始まった。トムソン・ロイターによると、今週から本格化する4〜6月期決算では主要500社の純利益が前年同期比約21%増加する見通しで、良好な企業業績への期待感に相場が押し上げられた。
朝方発表された6月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことも、利上げペース加速への警戒感を和らげ、買い安心感につながった。
 
米中貿易摩擦に対する過度の懸念が後退する中、前日に下げが目立ったキャタピラーやボーイングなど中国売上比率が高い銘柄が買い直された。主力ハイテク株が相次ぎ過去最高値を更新したことも、投資家心理を強気に傾けた。
 
また、13日のJPモルガン・チェースなど銀行大手を皮切りに、米主要企業の4~6月期決算の発表が本格化する。好調な米景気や減税効果を支えに好内容が見込まれており、業績期待の買いが入りやすかった。朝方発表の6月の米消費者物価指数は前月比0.1%上昇と市場予想の0.2%を下回った。物価上昇が想定ほど加速していないとの見方も買い安心感につながった。
 
ナスダック総合株価指数は前日比107.305ポイント高の7823.916とほぼ3週ぶりに過去最高値を更新した。個別銘柄でもフェイスブック、アマゾン・ドット・コム、アルファベット(A株)、マイクロソフトが過去最高値を付けた。中国売上比率の高さから、前日に幅広く売られた半導体株にも買いが入った。
 
セクター別では、ソフトウェア・サービスやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で食品・飲料・タバコや家庭用品・パーソナル用品が下落した。
 
個別では、ソフトウェアのCAテクノロジーズ(CA)は、半導体のブロードコム(AVGO)との買収合意を受けて大幅上昇した。米中貿易摩擦への懸念がやや後退し、携帯端末のアップル(AAPL)やソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)などのハイテク企業に加えて、中国による報復措置の影響が大きい航空機メーカーのボーイング(BA) は1.6%高、建設機械のキャタピラー(CAT)が2.0%高と買い戻された。
航空大手のデルタ航空(DAL)は、1.8%高と決算内容が好感され堅調推移した。短文投稿サイトのツイッター(TWTR)は、ゴールドマンサックスが同社のフェイクアカウントへの取り組みを評価し上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,924.89+224.44
S&P500種
2,798.29+24.27
ナスダック
7,823.916+107.305
 
米10年債利回り(%)
2.8491 +0.005
米2年債利回り(%)
2.59 +0.012
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,246.60+2.20   
NY原油(ドル/バレル)
70.27−0.06
円・ドル
112.53 - 112.54   +0.20

 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。
9月物は前日比325円高の2万2325円で引けた。同日の大取終値を115円上回った。米国など主要国の株式相場が上昇し、日本株にも買いが波及した。為替の円安も買い材料となった。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22325 ( +115 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22355 ( +145 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7651.33(+59.37)
FTSE100種総合株価指数は投資家のリスク回避姿勢が後退し、株価は反発した。
前日11日の終値に比べ59.37ポイント高の7651.33で引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。この日のFT指数は7600台を割り込んで寄りついた後、じりじりと値を上げていった。
 
個別では、製薬大手アストラゼネカが3.5%高の上昇。同社のタグリッソがカナダ保健省により肺がんの1次治療として承認を取得したことなどが好感された。放送局スカイニューズは3.4%高、同社をめぐる買収合戦で、米メディア大手の21世紀フォックスと同業の米コムキャストがそれぞれ11日に提示額を引き上げた。12日には英政府が21世紀フォックスによるスカイ買収を承認した。前日に大幅下落したソフトウエア開発のマイクロフォーカスは3.2%高とこの日買い戻された。
 
半面、オンライン食品販売オカド・グループは2.7%安と前日に引き続き下落した。アナリストが投資判断を引き下げたメディアのITVも下がった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12492.97(+75.84)
ドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日11日と比べて75.84ポイント高の12492.97だった。
個別では、鉄鋼のティッセン・クルップは、シティグループが投資評価を引き上げたことが好感され買われた。透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアと工業用ガスのリンデも上昇した。
一方で、コメルツ銀行とドイツ銀行は売られた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5405.90(+51.97)
フランスの株価指数CAC40の終値が前日に比べて約1%上昇した。