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ダウ5日続伸239ドル高、小売企業の好決算が下支え
【市況】ダウ5日続伸239ドル高、小売企業の好決算が下支え


16日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比239ドル57セント(0.7%)高の3万4152ドル01セントで終えた。

堅調だった米小売り大手の決算を受け、個人消費が底堅いとの見方が強まり、消費関連銘柄や景気敏感株が買われた。半面、金利上昇をきっかけにハイテク株は売りに押された。

米小売り大手ウォルマートが朝方発表した5〜7月期決算は、食料品などが好調で増収となり、売上高、1株当たりの利益とも市場予想を上回った。通期の利益見通しを上方修正した。ホームセンター大手ホーム・デポの5〜7月期決算は、増収増益だった。高インフレと金融引き締めの中でも、個人消費が堅調に推移していると受け止められた。

小売りのウォルマートとホームセンターのホーム・デポが大幅高となり、2銘柄でダウ平均を130ドル近く押し上げた。市場では「米景気の後退入りは回避できそうだ」との見方が強まった。

消費関連銘柄ではドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスやスポーツ用品のナイキが買われた。ダウ平均の構成銘柄ではないが、ディスカウントストアのターゲットや百貨店のメーシーズも大幅に上げた。化学のダウや航空機のボーイングなど景気敏感株の一角にも買いが広がった。

一方、米長期金利が上昇し、長期金利上昇の局面で相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株は売られた。顧客情報管理のセールスフォースやソフトウエアのマイクロソフトが安い。

ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比25.504ポイント(0.2%)安の1万3102.549で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズや半導体のエヌビディアなど主力株が下げた。一方、小売り決算が好感された流れを受け、ネット通販のアマゾン・ドット・コムは上昇した。




【シカゴ日本株先物概況】

16日のシカゴ日経平均先物は小幅に続伸した。9月物は前日比70円高の2万8950円で引け、16日の大取終値を100円上回った。
堅調だった米小売り大手の好決算を手掛かりに、景気悪化への警戒感が薄れて買われた。一方で米長期金利が上昇しハイテク株が売られ、上値を抑えた。


シカゴ日経225先物9月限 (円建て) 
28950 ( +100 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28970 ( +120 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7536.06(+26.91)
16日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日に比べ26.91ポイント(0.36%)高の7536.06で引けた。豪英資源大手BHPグループが16日発表した決算が好調だったのを好感し、資源株の一角に連想買いが入った。
FTSEでは、グレンコア(4.0%高)やリオ・ティント(3.9%高)、アングロ・アメリカン(3.5%高)など資源関連株が堅調だった。小売大手B&Mヨーロッピアン・バリュー・リテール(3.1%高)やエネルギー小売大手セントリカ(2.3%高)も買われた。



■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13910.12(+93.51)
16日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸した。前日に比べ93.51ポイント(0.68%)高の1万3910.12で終えた。原油安による世界的なインフレ沈静化への期待が投資家心理を支えた。自動車株や資本財株など幅広い銘柄に買いが入った。



■フランス・パリ株価指数
CAC40 6592.58(+22.63)
フランスCAC40種指数は0.34%高だった。
世界的な景気後退懸念が和らぎ、買いが優勢となった。