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方向感に乏しい展開か。

方向感に乏しい展開か。
 
8日の日経平均株価は反落した。終値は前日比55円安の2万8963円だった。
前日のNYダウ平均は値下がりしたもののナスダック指数は続伸。これを見て前場途中まで日経平均はプラス圏で推移した。しかし、中頃以降は2万9000円台における上値の重さが意識されて次第にマイナス圏へ。出来高の少なさが示すように大台定着へ向けて実需が不足している点は否めない。国内ではワクチン接種が順調に進んでおり下値不安は少ないが、上値を買う主体も乏しく相場は膠着しやすい状況だった。
 
 
あす9日の日経平均株価は方向感に乏しい展開か。
10日に米5月CPI(消費者物価指数)の発表を控え、結果を見極めたいとして様子見気分が継続しそうだ。来週には15−16日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)が予定され、量的緩和の縮小に対する議論の有無が気になり、しばらく動きづらいとの見方は多い。
 
、国内の新型コロナウイルスのワクチン接種が着実に進み、経済活動の正常化への期待は根強い。市場では、「接種加速が下支えとなり、週末のSQ(特別清算指数)算出に向けて底堅いとみている」との声も聞かれる。一方、日経平均株価は2万9000円台乗せ後に押し戻される展開が目立ち、戻り売りへの警戒感も依然としてくすぶっている。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(8日現在)
 
30089.25  新値三本足陽転値
29680.85  ボリンジャー:+1σ(26週)
29678.08  ボリンジャー:+1σ(13週)
29636.56  ボリンジャー:+2σ(25日)
29511.55  均衡表雲上限(日足)
29203.95  均衡表雲下限(日足)
29183.63  75日移動平均線
29147.85  13週移動平均線
29135.54  ボリンジャー:+1σ(25日)
 
28963.56  ★日経平均株価8日終値
 
28957.15  6日移動平均線
28800.88  均衡表転換線(日足)
28792.49  26週移動平均線
28641.07  均衡表転換線(週足)
28634.53  25日移動平均線
28617.62  ボリンジャー:-1σ(13週)
28538.09  均衡表基準線(週足)
28535.22  均衡表基準線(日足)
28133.51  ボリンジャー:-1σ(25日)
 

ローソク足は小陰線を引き、ザラ場高値と安値も前日水準を下回ったが、終値は25日線をわずかに上回った。5日線が上向きの一方、25日線はわずかに下降し、短期的な方向感が出にくい形状となった。一目均衡表では基準線が5月31日を起点に本日まで横ばいで推移しており、もみ合い延長を示唆。目先は75日線を上値抵抗ラインとする膠着相場が続きそうだ。