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波乱含みの展開か

波乱含みの展開か
 
日経平均の日中値幅は300円程度であるが、寄り付きを安値に底堅い動きをみせ、大引けにかけての上昇だったため、値幅以上に強い感覚であろう。昨日も上げ幅は縮めたものの、22500円処からは切り返しており、22500円処が心理的な支持線として意識されそうである。また、過熱警戒が意識されているが、昨日の寄り付きのギャップスタートで利益確定の流れが出ていたと考えられ、大きく需給が買いに傾いているとは考えづらい。
 
一方で、押し目買い意欲の強さが意識されており、リバウンド基調は続きそうである。もっとも個別では指数以上に過熱感が警戒されている銘柄も少なくない。現状は資金回転が効いていることから過度に警戒する必要はなさそうだが、一気の利益確定に伴う資金流出も意識されてくる可能性も考えておきたいところであり、出遅れ物色に向かわせそうである。
 
 
今週は堅調となった。前週に大幅高となった流れを引き継ぎ、上値を伸ばす展開となった。日経平均は抵抗になるかと思われた節目の2万2000円をあっさり超えると、間を置かず2万2500円も突破するなど、買いが買いを呼ぶ好循環が続いた。
一気に2万3000円に迫ったことから、週半ばには取引時間中に伸び悩む場面もあったが、米国株の上昇や円安進行が支援材料となり、上昇基調は崩れなかった。
今週は負けなしの5連騰。物色では前週同様に、空運や鉄鋼など出遅れセクターの選好が強まった。日経平均は週間では約985円の上昇となり、週足では3週連続で陽線を形成した。
 
来週は波乱含みか。
9日〜10日のFOMCが相場のかく乱材料。株高基調が強まっている局面では政策的な後押しやリップサービスは期待しづらい。
政策変更なしを理由にいったん利益確定の流れが強まる可能性や、パウエルFRB議長が相場の過熱感を冷ます発言をする可能性を意識しておく必要がある。
今週まで非常に強い上昇が続いていることから、多少崩れる場面があったとしても、押し目では買いが入ると考える。また、FOMC通過で一段と楽観ムードが強まるといった展開にも期待は持てる。ただ、日経平均がここからさらに上昇して2万3000円台に乗せてくれば、一定の到達感も出てくることから、週末のメジャーSQに向けてはやや不安定な動きが続くと予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
 
24481.66  ボリンジャー:+3σ(13週)
23903.90  ボリンジャー:+3σ(25日)
23758.98  ボリンジャー:+1σ(26週)
22900.00  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
22863.73  ★日経平均株価5日終値
 
22854.87  ボリンジャー:+2σ(13週)
22565.14  均衡表雲上限(週足)
22406.52  6日移動平均線
22325.61   新値三本足陰転値
21913.02  均衡表転換線(日足)
21896.09  ボリンジャー:+1σ(25日)
21693.11  200日移動平均線
21499.31  均衡表雲下限(週足)
21456.55  26週移動平均線
21228.09  ボリンジャー:+1σ(13週)
21159.05  均衡表基準線(日足)
20892.19  25日移動平均線
20355.27  均衡表転換線(週足)
20237.07  均衡表基準線(週足)
20172.85  75日移動平均線


ローソク足はほぼ「陽の大引け坊主」で終了し、強い買い需要を窺わせた。株価の下を走る5日、25日、13週の各線が上向きをキープ。週足の一目均衡表では株価の雲上限抜けと転換線の基準線突破を示現して週足ベースでの強気相場入りを示した。
 
ただ、ザラ場高値が4日高値に届かなかったほか、ボリンジャーバンド(25日ベース)では終値が9日ぶりに+2σを下回り、上値拡張の小休止を示唆。RSI(14日ベース)が92.63%(昨日92.51%)、25日線との上方乖離率が9.43%(昨日9.27%)といずれも小幅上昇したため、連騰後に特有の反動安リスクがさらに増している点に留意したい。