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152ドル高と3日続伸、利上げ減速期待
【市況】152ドル高と3日続伸、利上げ減速期待


25日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前営業日の23日に比べ152ドル97セント(0.4%)高の3万4347ドル03セントで終えた。4月21日以来の高値。

米国は、感謝祭の休暇シーズンで、午後1時までの短縮取引だった。

米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが減速するとの期待が相場を支えた。ただ、中国の新型コロナウイルス感染拡大の懸念は重荷となった。

FRBは23日に公表した今月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、参加者の大多数が、「利上げペースの減速がすぐに適切になる」との見解を示していたことを明らかにした。急速な金融引き締めが経済に与える影響を警戒する声も上がっており、市場では今後、利上げ幅が縮小するとの見方が改めて強まった。この日も、利上げペース減速への期待が支えとなり、買いが優勢な展開となった。

また、米国では、年末商戦が開幕した。全米小売業協会(NRF)によると、感謝祭の祝日だった24日から週明けにかけての買い物客数は1億6600万人と、2017年以降で最高になると予想している。

利上げ減速期待を背景に景気敏感株や消費関連株は買いが優勢だった。航空機のボーイング、ホームセンターのホーム・デポ、クレジットカードのビザが高い。医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株も買われた。

ただ、中国では新型コロナ感染が再拡大しており、一部の都市では都市封鎖も導入されている。中国の生産・販売比率が高い銘柄には懸念材料となった。アップルのスマートフォン「iPhone」を製造する中国の工場ではボーナス支払いを巡る労使トラブルも起き、生産が大幅に遅れると伝わった。アップル株は2%安で終えた。

ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前営業日比58.962ポイント(0.5%)安の1万1226.356で終えた。アップルのほか、ネット検索のアルファベットやネット通販のアマゾン・ドット・コムといった主力株が売られた。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株も総じて安い。

 

【シカゴ日本株先物概況】

25日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前営業日比5円安の2万8340円で引けた。

同日のNYダウ工業株30種平均が3日続伸した一方、ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落した。感謝祭祭日後のブラックフライデーでの年末商戦入りへの期待感から買いが先行。株式や債券市場は短縮取引となり調整も見られたが、季節的な要因などから年末に向けた買いも目立ち相場を押し上げた。米株相場と同様に日経平均先物も方向感に乏しかった。


シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
28340 ( +10 )

シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
28340 ( +10 )
( )は大阪取引所終値比





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

25日のFTSE100種総合株価指数は4日続伸した。前日に比べ20.07ポイント(0.27%)高の7486.67で引けた。エネルギー株や飲食料品・たばこ株など前日に売られていた銘柄を中心に値ごろ感を意識した買いが入った。

個別では、通信会社エアテル・アフリカが1.4%高と上昇率トップ。石油大手シェル(1.1%高)や同BP(1.0%高)、金融大手ロイズ・バンキング・グループ(0.8%高)も買われた。オンライン食品販売オカド・グループ(2.1%安)や流通大手テスコ(1.1%安)など消費関連株はさえなかった。
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数

25日のドイツ株価指数(DAX)は小幅ながら4日続伸し、前日に比べ1.82ポイント(0.01%)高の1万4541.38で終えた。25日発表の12月のドイツ消費者信頼感指数が前月から上昇したことが投資家心理を支えた。一方、中国での新型コロナウイルスの感染再拡大と行動制限措置による需要懸念が重荷となり、上値は限られた。
個別では、電力大手RWE(1.9%高)や航空機大手エアバス(0.5%高)などが買われた。


■フランス・パリ株価指数
CAC40  6712.48(+5.16 +0.08%)
フランスCAC40種指数は0.08%高だった。方向感の乏しい値動きが続いた。