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NYダウ113ドル高、大統領選前の追加経済対策の成立期待
【市況】NYダウ113ドル高、大統領選前の追加経済対策の成立期待


20日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比113ドル37セント高の2万8308ドル79セントで終えた。追加経済対策を巡る米与野党協議で20日、民主党が設定した交渉期限を迎え、何らかの合意に至るとの期待から買いが優勢となった。
 
トランプ米大統領は20日、新型コロナウイルス経済対策をめぐる野党民主党との協議で「民主党より大きなものを望んでいる」と、同党が主張する2兆2000億ドルを超える支援策を容認する考えを改めて表明。大型対策に反対の与党共和党が同意するとも強調し、法案可決への期待が広がった。
 
民主党のペロシ下院議長は20日、ブルームバーグの番組で「交渉は前進している」と先行きを楽観していると述べた。新型コロナウイルスワクチンへの期待も相場を支えた。米バイオ製薬モデルナのトップが19日、ワクチンの臨床試験で良好な結果が得られれば米政府が12月に緊急使用を認める可能性があると明らかにした。
 
市場では「民主党のペロシ下院議長が経済支援策の実現に向けて楽観的な発言をしたことも相場の押し上げ要因となった」(日系証券)との指摘があった。
 
また、朝方発表された9月の住宅着工件数は年換算で前月比1.9%増の141万5000戸と、市場予想を下回ったが、先行指標の住宅着工許可件数は5.2%増と予想を上回った。住宅統計は引き続き堅調な数字が続いており、相場の下支えに寄与した。
 
建機のキャタピラーや化学のダウなど景気敏感株が上昇。経済活動の正常化が一段と進むとの思惑から、アメリカン航空グループなど旅行・レジャー株も買われた。債券市場では長期金利が上昇し、利ざや拡大観測からゴールドマン・サックスなど金融株も上げた。
 
スマートフォンのアップルやSNS(交流サイト)のフェイスブックなど大型ハイテク株も総じて堅調だった。
 
一方、19日夕に発表した2020年7〜9月期決算で、通期見通しを公表しなかったIT(情報技術)のIBMは6%強下げ、ダウ平均の重荷となった。NAND型フラッシュメモリー事業の売却を発表したインテルも前日に上げた反動で売られた。
 
セクター別では自動車・自動車部品、銀行が上昇。
 
ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反発した。前日比37.61ポイント高の1万1516.49で終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
28,308.79+113.37
S&P500種
3,443.12+16.20
ナスダック
11,516.494+37.611
NY金(ドル/トロイオンス)
1,915.40+3.70
NY原油(ドル/バレル)
41.23−0.4720日 18:01
円・ドル
105.48 - 105.49−0.06
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


20日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比90円高の2万3590円で引け、20日の大取終値を60円上回った。
米国株式は反発。9月住宅着工件数の増加を好感し寄り付き後上昇した。民主党のペロシ下院議長が追加経済対策を巡りトランプ政権と大統領選挙前の合意の期限である本日中の合意に楽観的な見解を示すと上げ幅を拡大した。
この日の12月物高値は2万3655円。安値は2万3505円。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
23590 ( +60 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
23610 ( +80 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5889.22(+4.57)
20日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前日の終値に比べ4.57ポイント高の5889.22で引けた。指数構成銘柄全体の約55%が上昇した。
米国の追加経済対策をめぐり、トランプ米大統領が野党・民主党に歩み寄り、2兆2000億ドル規模とする考えを示したことが追い風となった。ただ、英国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続き、一段の制限強化が取り沙汰される中、上値は重かった。
 
出版関連株やたばこ株などの上昇が株価指数を押し上げる一方で、医薬品株と石油株の下げが上値を抑えた。英国で一日あたりの新型コロナウイルスの感染者数が高止まりし、相次ぐ行動規制の強化が景気に深刻な影響を与えるとの懸念から上げ幅は限られた。英国と欧州連合(EU)の将来関係を巡る交渉の不透明感も重荷となった。
 
個別銘柄では、航空のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は割安感から買い戻され、7%近く上昇した。情報・出版のインフォーマも大幅高だった。インターコンチネンタル・ホテルズ・グループは、アナリストによる投資判断の引き上げが好感され買われた。
半面、金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンの下落が目立った。住宅建設株も下げた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12736.95(−117.71)
20日のドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前日と比べて117.71ポイント安の1万2736.95だった。日中を通して下げ幅を徐々に広げた。
 
欧州で新型コロナウイルスの感染再拡大で規制強化の動きが広がり、経済活動への悪影響が懸念され売りが優勢となった。
 
透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアは5%超下げた。ドイツ取引所も大幅安だった。航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズは買われた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4929.28(−13.34)