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NYダウ反落77ドル安 コロナ感染拡大を警戒
【市況】NYダウ反落77ドル安 コロナ感染拡大を警戒

1日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比77ドル91セント(0.3%)安の2万5734ドル97セントで終えた。
米製薬大手ファイザーが朝方、新型コロナのワクチン候補について、初期の治験で良好な結果が出たと発表。早期のワクチン開発への期待から、買いが先行して取引が始まった。
 
米民間雇用サービス会社オートマティック・データ・プロセッシング(ADP)は、5月の非農業部門の民間就業者数を大幅に上方改定。米サプライ管理協会(ISM)の6月の米製造業景況指数では、景気拡大と縮小の節目とされる50を4カ月ぶりに上回り、投資家心理が改善した。発表を受け、ファイザー株は3%上昇した。ダウ平均は朝方に上げ幅が200ドルを超える場面があった。
 
ただ、買いが一巡すると、もみ合う展開となった。米国では南部や西部を中心に新型コロナの感染者が増加し、経済活動の再開を中断する州も出ている。ニューヨーク市は6日に予定していた店内飲食の再開を見送ると発表した。経済活動再開の遅れが広がるとの懸念が強まり、ダウ平均は終盤にマイナスに転じた。
 
業績がコロナ感染の影響を受けやすい銘柄や、景気敏感株が売り優勢になった。航空機のボーイングや銀行のJPモルガン・チェースのほか、石油のエクソンモービルとシェブロン、半導体のインテルの下げが目立った。デルタ航空など空運株も売られた。
 
セクター別では、メディア・娯楽が大きく上昇した一方で、エネルギーが下落した。
 
一方、コロナの影響を相対的に受けにくいハイテク株への買いは続いた。ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比95.86ポイント(1.0%)高の1万0154.63と、6営業日ぶりに過去最高値を更新した。
 
電気自動車(EV)のテスラが連日で上場来高値を更新し、時価総額でトヨタを初めて抜いた。新型コロナの感染拡大でも業績期待が高いネット通販のアマゾン・ドット・コムや動画配信のネットフリックスも上場来高値を付けた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,734.97−77.91
S&P500種
3,115.86+15.57
ナスダック
10,154.629+95.86
NY金(ドル/トロイオンス)
1,779.90−20.60
NY原油(ドル/バレル)
39.81−0.01
円・ドル
107.42 - 107.44−0.14

 

【シカゴ日本株先物概況】


 
1日のシカゴ日経平均先物は続落した。9月物は前日比100円安の2万2185円で引け、1日の大取終値を95円上回った。新型コロナウイルスの感染拡大による景気回復の遅れが警戒された。ニューヨーク市が屋内飲食再開先送りを決定、アリゾナ州の1日のウイルス感染者数の増加が過去最多を記録、ヒューストンでの集中治室患者が受け入れ能力を上回るなど、新型ウイルス関連の報道が嫌気された。
朝方は好調な米景気指標を受け、買われる場面もあった。
 
この日の9月物安値は2万1950円、高値は2万2370円。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22185 ( +95 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22240 ( +150 )
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6157.96(−11.78)
1日のFTSE100種総合株価指数は小幅に続落した。前日の終値に比べ11.78ポイント(0.2%)低い6157.96で引けた。
新型コロナウイルスの感染が拡大している英中部の地方都市レスターで、一部店舗の休業などといった規制が再び課された。他の欧州や米国の一部でも規制を再強化する動きが出ており、感染拡大に伴う経済再開の遅れを懸念した売りが優勢だった。
1日に発表された米国や中国の6月の製造業の景況感指数が前月から改善したことは相場を支えた。米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンへの期待感などから、一時切り返す場面もあった。
指数構成銘柄全体の約6割が下落した。
 
個別銘柄ではロシアの鉄鋼大手エブラズや住宅建設のテイラー・ウィンピー、通信のBTグループなどが売られた。高級ファッションのバーバリーや投資会社のメルローズ・インダストリーズ、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルなどは買われた。
半面、金融大手スタンダード・チャータード(2.0%安)、同HSBCホールディングス(1.6%安)など銀行株が軒並み軟調だった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12260.57(−50.36)
1日のドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反落した。終値は前日と比べて50.36ポイント(0.4%)低い1万2260.57だった。
新型コロナウイルスの感染「第2波」の懸念が重荷となった。ユーロ圏の6月の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が速報値から上方修正され、景気の先行き不透明感が後退したことが相場を下支えした。
フランクフルト証券取引所の電子取引システム「クセトラ」は技術的な問題によって午前中に売買が停止する場面があった。
個別銘柄では、自動車部品大手のコンチネンタルやダイムラー、フォルクスワーゲン(VW)などが売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4926.94(−9.05)