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NYダウ6日続伸し19ドル高 米政治リスクへの警戒で伸び悩む
【市況】NYダウ6日続伸し19ドル高 米政治リスクへの警戒で伸び悩む
16日のNYダウ工業株30種平均は小幅ながら6日続伸し、前日比19ドル01セント高の2万5219ドル38セントで終えた。
ダウ平均は週間では1028ドル上昇し、週間の上げ幅としては過去最大となった。
 
朝方は、アジア・欧州株がほぼ全面高となるも、1月輸入物価指数が予想を上振れたほか、連休を控えて利益確定の動きが広がり、もみ合う展開となった。
2月ミシガン大学消費者マインド指数が予想外の大幅上昇となり、緩やかに上昇したものの、複数のロシア人及び企業が大統領選挙期間中にトランプ陣営への支援を目的とした選挙干渉の疑いで刑事訴追され、政権運営への先行き懸念から上げ幅を縮小した。
相場の持ち直しで投資家心理が上向いており、ヘルスケア株などが買い直され指数上昇を支えた。ただ、米政権のロシア疑惑を巡る不透明感から売りが膨らむ場面もあり、やや不安定な値動きとなった。
 
16日は製薬のファイザーやユナイテッドヘルス・グループなどヘルスケア関連株の一角が買われ、相場を押し上げた。ダウ平均の上げ幅は昼過ぎに232ドルに達した。
ただ、ダウ平均は前日までの5日続伸で1300ドルあまり上昇していたうえ、3連休前とあって次第に目先の利益を確定する売りに押された。
 
ナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落し、同16.964ポイント安の7239.466で終えた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブックなど大型株の一角が売られ、指数を押し下げた。
 
セクター別では、食品・生活必需品小売や公益事業が上昇する一方で自動車・自動車部品や耐久消費財・アパレルが下落した。
 
 
個別では、農業機械のディア(DE)は物流や供給網の遅れや障害が2-4月期に緩和されるとの見通しを示し、堅調推移。飲料メーカーのコカコーラ(KO)は決算内容が好感され、買われた。トランプ政権が鉄鋼とアルミの輸入を制限するため、広範囲にわたる関税と輸入割当制の導入を検討していることが明らかとなり、鉄鋼大手のUSスチール(X)やAKスチール(AKS)が大幅上昇した。
 
一方、食品会社のクラフト・ハインツ(KHC)は決算内容が予想を下振れ、下落した。
半導体のクアルコムが下げて終えた。同業ブロードコムからの買収提案を改めて拒否したが「対話の余地はある」との姿勢を公表。高値での買収実現への期待から買いが先行したが、続かなかった。ブロードコムも下げた。
 
2月19日(月)はプレジデンツ・デーの祝日で米国株式相場は休場となる
 
 
■恐怖指数VIXは19.46
 
VIX指数は19.46と上昇(前営業日19.13)。米株は軟調に寄り付いた後、買いを強めたが、午後は3連休を控えた調整で伸び悩んだ。ダウ平均は前日比で一時230ドル高となったものの、上昇幅を大方帳消した。VIX指数は17.44と前日のレンジを下回る場面もあったが、上昇して週引けとなった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,219.38+19.01             
S&P500種
2,732.22+1.02
ナスダック
7,239.466−16.964
NY金(ドル/トロイオンス)
1,356.20+0.90
NY原油(ドル/バレル)
61.61+0.27
円・ドル
106.30 - 106.31   −0.06
 
米10年債利回り(%)
2.8731 -0.02
米2年債利回り(%)
2.1936 +0.01

 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は上昇した。
3月物は前日比400円高の2万1875円で引け、同日の大取終値を135円上回った。米株の6日続伸や、円高一服を好感した。
午後に入り、米政権のロシア疑惑報道を手がかりに米株とともに伸び悩む場面もあった。今週末の3連休を控えた持ち高調整の動きも目立った。
この日の3月物高値は2万1910円、安値は2万1480円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
21875 ( +135 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
21900 ( +160 )
( )は大阪取引所終値比
 


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は3日続伸した。
前日15日の終値に比べ59.89ポイント高の7294.70で引けた。構成銘柄の約8割が上昇した。週末を控え取引は低調だった。
銀行をはじめ金融株や医薬品株、時価総額の大きい石油株を中心に幅広い銘柄が上昇した。
 
個別銘柄では、セグロは6%超高と大幅上昇した。通年の増益と期末配当の増配を発表し、賃貸価格の増加など好調な業績内容が好感された。
総合ヘルスケアのNMCヘルスなど医薬関連株にも買いが集まった。飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリングの上げが目立った。
 
半面、前日上昇した鉱業株は、週末を控えていったん利益確定する目的の売りで軒並み下落した。なかでもランドゴールド・リソーシズ、アントファガスタ、BHPビリトンが安くなった。クルーズのカーニバル、コンパス、インターコンチネンタル・ホテルズ・グループなどのレジャー関連株も軟調だった。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は3日続伸。終値は前日15日と比べて105.79ポイント高の
12451.96だった。ほぼ全面高で引けた。
個別では、不動産のボノビア、放送大手のプロジーベンザット1メディア、透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアなどが買われた。
一方でコメルツ銀行とミュンヘン再保険の2銘柄が小幅に下落した。
 

■フランス・パリ株価指数
CAC40 5,281.58 +59.06