兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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秘訣
「秘訣」
NY株式市場でNYダウとS&P500は続伸。
終値ベースの史上最高値を更新した。
上昇の背景は税制改革への期待感。
そして11月の卸売物価(PPI)が前月比0.4%上昇。
市場予想の0.3%上昇を上回って着地したこと。
ガソリンやその他のモノが値上がりしたことから前年同月比は3.1%上昇。
2012年1月以来、5年10カ月ぶりの大幅な伸びとなった。
市場予想は2.9%上昇だった。
「経済成長が続くとの見方が強まった」との解釈。
銀行セクター中心に買いもの優勢となった。
法人税減税などを盛り込んだ税制改革法案が近く成立するとの期待感も追い風。
ゴールドマンやボーイングの上昇がNYダウ上昇寄与度に繋がった格好。
一方でアップルやフェイスブックが下落しNASDAQは5日ぶりの反落。
10年国債利回りは2.407%と上昇。
2年国債利回りは一時2008年10月以来の水準となる1.847%に上昇した。
市場では13日発表予定の11月の消費者物価指数(CPI)に注目が移行。
市場予想は前月比0.4%、前年比2.2%の伸びの見通し。
「物価の堅調な伸びが確認されれればFRBの利上げペースも速まる可能性がある」という声も聞こえる。
ドルは上昇。
11月の財政収支は1390億ドルの赤字で着地した。
市場予想は1340億ドルの赤字見通しだった。
 
 
火曜後場の失速は慣れたところで日経平均は4日ぶりの小幅反落。
冴えない展開だったが前場に12月1日高値22994.31円を2銭だけ上回ったことは救いだった。
1日、11日、12日と23000円の壁の3度跳ね返されており強い抵抗帯という印象。
「FOMC待ち」、「クリスマス休暇接近」、「ハイテク整理が持続」など上値を追えない材料は満載。
「要するに、上値を勝っていく力がないということ」という声が聞こえる。
新規上場は4社予定。
「初値持ち越しの一家ダイニングも含めると5社の動向に熱い視線が注がれる。
IPO一色となりそうな雰囲気」という見方もある。
25日線(22577円)からの乖離はプラス1.28%(前日プラス1.7%)。
騰落レシオは106.40%。
サイコロは6勝6敗で50%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲15.629%と11月2日の▲15.855%に接近。
買い方は▲2.888%と11月1日の▲1.437%に接近。
空売り比率は37.3%と落ち着いている。
12月8日時点の信用買い残は前週比286億円増の3兆173億円と3兆円台。
信用売残は28億円減の1兆126億円。
日経平均採用銘柄のPERは15.09倍。
EPSは15.32円だ。
シカゴ225先物終値は日中比10円高の22850円。
ボリンジャーのプラス1σが22820円、プラス2σが23064円。
やはり23000円は壁の位置。
黒くねじれた勝手雲の上限は22677円。
本日の安値メドは22809円。
勝手雲が明日は白くねじれていることに期待。
 
日経朝刊ではアクティブ型日本株投信の高パフォーマンスが報じられている。
8割近いアクティブ型が日経平均の上昇率を上回ったという。
日経ジャスダック指数の上昇率(39%)を上回ったのも54%。
今年は健闘している。
一方で「割安株」に注目した投信はローパフォーマンス。
「割安には割安の理由がある」ということ。
「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」(松浦静山の剣術書『剣談』)だ。
日経朝刊で印象に残ったのは江夏投手の「私の履歴書」。
金田投手の「バッターを見ろ」という一言。
最初はわからなかったがその後「左目でキャッチャー、右目で打者を見るようになった」。
株式のキャスターという仕事の分野でも、これは結構納得できる言葉だった。
企業取材の秘訣でもあろうか。
 
月曜の名古屋セミナーの帰りに乗ったのが「のぞみ34号」。
ところが一向に出発しない。
車内放送は「13号車の異臭」。
結局運休になった。
今朝の報道では「新幹線台車に亀裂。初の重大インシデント」。
そのまま走っていたらひょっとしたらヤバかったのかも知れない。
意外だったのは、乗客がほとんど何も気にせず乗っていたこと。
「帰れなくなるといけない」と思って隣のホームに来たのぞみに乗り換えたのは正解だった。
面白かったのは「のぞみ34号の切符の特急券は払い戻しになります」。
たまたま名古屋で乗ってきちんと帰れたので「いらない」と言ったが「下車して駅員に言ってください」。
時間が勿体無いのでそのままにしておいたが、不思議な現象だった。
それよりも考えておきたいのは、インフラ設備の老朽化ということ。
リニアだって、東海道新幹線の補修のために急いでいるということを考えなくてはならない。
新東名にしても然り。
もちろん談合は悪いこと。
しかし問題はことを進めること。
ここは区別して考えるべきだろう。
余計な邪推や邪魔をしている余裕はないという気がする。
 
NYダウは118ドル高の24504ドルと4日続伸し過去最高値更新。
NASDAQは12ポイント安の6862イントと5日ぶりの反落。
S&P500は4ポイント高の2664ポイントと4日続伸し過去最高値更新。
ダウ輸送株指数は2ポイント安10367ポイント。
3市場の売買高は65億株。
CME円建ては大証比10円高の22850円。
ドル建ては大証比60ポイント高の22900ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比60円高の22900円。
ドル円は113.52円。
10年国債利回りは2.403%。
非公式外資系5社動向は売り1250万株、買い1000万株。
金額ベースは35億円の売り越し(2日ぶり)。
売りセクター情報通信・電機・不動産・鉄鋼・銀行・サービスセクターなど。
買いセクターは機械・自動車・化学・その他金融・REIT・薬品・精密セクターなど。
 
 
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
うるる(3979)・・・動兆。
 
うるるに注目する。
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入札情報速報サービスやアウトバウンド中心のコールセンター業務を展開。
幼稚園写真販売やリアルタイムデータ化サービスに拡大している。
デジタルだからこそ人の力が必要という発想だ。
中間期の進捗率が低かったことから株価は軟調。
時期的要因と見ればリバウンドの好機。 

(兜町カタリスト櫻井)