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反落し2万9000円割れ、利益確定売り優勢
東証プライム市場(前引け)=反落し2万9000円割れ、利益確定売り優勢
18日午前の日経平均株価は反落し、前引けは前日比238円21銭(0.82%)安の2万8984円56銭で終え、2万9000円を割り込んだ。足元の急上昇を受け短期的な過熱感が高まったことによる利益確定売りが優勢だった。
 
きょう前場は、主力ハイテク株をはじめ広範囲に売りが優勢となった。日経平均は前日までの大幅高の反動が出た形となり前引け時点で2万9000円台を下回っている。前日の米国株市場では米長期金利の上昇などを受けてハイテク株中心に売られ、主要株価指数が揃って下落したが、これを受けて東京市場も目先筋の利食いを誘発した。米株価指数先物が冴えない動きで、中国や香港株などが軟調に推移していることも市場のセンチメントを冷やしている。
 
下げ幅は一時370円を超えた。日経平均は直近4営業日で1400円超上昇しており、中心となってけん引した値がさのグロース(成長)株が売られた。主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が17日に2.5%下落したことで、半導体関連銘柄の下落も目立った。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落し節目の2000を下回った。「前日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨はタカ派でもハト派でもない内容で、金融引き締めに対する警戒がまだ必要との見方も利益確定売りを加速させた」と指摘した。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2040億円、売買高は5億1099万株だった。東証プライム市場の値下がり銘柄数は1351と、全体の約7割を占めた。値上がりは418、変わらずは69だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では精密機器、空運業、輸送用機器の下落が目立った。上昇は鉱業、その他製品、繊維製品など。
 
個別では、ファーストリテイリング、リクルートが下落、東京エレクトロンも冴えない。信越化学工業、アドテスト、ファナック、キーエンスなども安い。ベイカレント・コンサルティングも値を下げた。eBASEが大幅安、アトラエも大きく値を下げた。
 
半面、売買代金首位となったレーザーテックが堅調、任天堂も買いが優勢。バンナムHD、武田薬品工業もしっかり。アイスタイルが値上がり率トップに買われ、曙ブレーキ工業なども値を飛ばした。