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ダウ5日続伸 80ドル高で最高値、税制改革期待で買い
【市況】ダウ5日続伸 80ドル高で最高値、税制改革期待で買い
13日のNYダウ工業株30種平均が5日続伸した。終値は前日比80ドル63セント高の2万4585ドル43セントで、4日続けて過去最高値を更新した。
 
11月消費者物価指数(食品・エネルギー除く)が予想を下振れ、利上げペースが加速しないとの見方から買いが先行した。
注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き上げられた。イエレン議長は、経済成長や雇用、労働情勢の堅調さが続くとの認識を示した一方で、18年の利上げ見通しは維持した。
当局者の多くが税制改革の実現によるGDPの緩やかな上昇を予想していることも明らかとなり、発表後も高値圏で推移した。法人税減税の恩恵を受けるとされる内需関連株の一角が買われた。ダウ平均は一時、161ドル高まで上げ幅を広げた。引けにかけては上げ幅を縮小した。
 
ナスダック総合株価指数は同13.482ポイント高の6875.799で終えた。フェイスブックやアップル、アルファベット(グーグル)など主力株の一部に見直し買いが入り、指数を支えた。
 
セクター別では、耐久消費財・アパレルや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で銀行やメディアが下落した。
 
個別では、17年9〜11月期の販売実績が好調だった建機のキャタピラーが上場来高値を更新し、終値ベースではダウ平均を35ドルあまり押し上げた。新興CATV企業のレイヤー3テレビを買収し、動画配信サービスを始めると発表したTモバイルUSも高い。通信機器のフィニサーが急伸。
半導体メモリー事業を巡って対立してきた東芝と和解したと発表したウエスタンデジタル(WDC)も高い。光通信機器メーカーのフィニサー(FNSR)は携帯端末のアップル(AAPL)が3.9億ドルの投資を発表し、20%を超す大幅上昇した。
 
一方で、Tモバイルが動画配信事業に参入するとの発表を受けて競争が激化するとの警戒感が強まり、CATVのコムキャストやチャーター・コミュニケーションズなどが売られた。通信のベライゾン・コミュニケーションズやAT&Tも安い。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,585.43+80.63             
S&P500種
2,662.85−1.26
ナスダック
6,875.799+13.482
 
CME225(ドル建て)
22705 -195
CME225(円建て)
22660 -40
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,248.60+6.90   
NY原油(ドル/バレル)
56.67−0.47
円・ドル112.55 - 112.56   −0.88   
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物(円建て)は続落。3月物は前日比190円安の2万2660円で取引を終え、大阪取引所の終値を40円下回った。
米アラバマ州上院補選で与党・共和党候補が敗北し、米税制改革の先行き不透明感が強まって下落した国内の日経平均株価につれ安となった。米国の取引時間には上下両院の上層部が税制改革法案の一本化で大筋合意したとの報道で日経平均先物も一時買われたが、引けにかけて下げた。円高進行も重荷になった。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
22660 ( -40 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
22705 ( +5 )
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7496.51(−3.90)
FTSE100種総合株価指数は小幅ながら4営業日ぶりに反落した。前日終値に比べ3.90ポイント安の7496.51で引けた。上昇・下落銘柄数は拮抗した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を見極めたいとの思惑から低調な取引となるなか、狭い範囲でもみ合った。米利上げの観測から金利動向に影響の出やすい銘柄を中心に売買されたほか、利益確定の売りや割安感が出た銘柄にも買いが入った。
前日上昇した建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループが大幅安となった。利益確定の売りのほか、アナリストが投資判断を引き下げたことも響き、午後にかけて値下げ幅を広げた。
同様に利益確定の売りで石油株は全面安。ガス供給・販売のセントリカをはじめ公益事業株や医薬品株、たばこ株も軒並み下落した。
 
半面、金利の先高観から金融株が堅調だった。HSBCホールディングスをはじめ銀行株はほぼ全面高。ファイナンシャル・サービスのハーグリーブス・ランズダウンは大幅高となった。保険株や資産運用株も買いが先行した。
前日下落した鉱業株は値ごろ感から買われ、全銘柄が上昇した。なかでも資源商社のグレンコアが高かった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13125.64(−57.89)
ドイツ株式指数(DAX)は反落。終値は前日比57.89ポイント安の13125.64だった。
電力のRWEが13%の急落。子会社の独イノジーが競争激化により利益の見通しを引き下げたことが響いた。同業のエーオンも5%近い下げ。アディダスも安かった。一方で前日下落した放送大手のプロジーベンザット1メディアと航空のルフトハンザが買い戻された。鉄鋼のティッセン・クルップも上げた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5399.45(−27.74)