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NYダウ続伸454ドル高 初の3万ドル超え
【市況】NYダウ続伸454ドル高 初の3万ドル超え

24日の米株式相場は続伸した。NYダウ工業株30種平均は前日比454ドル97セント(1.5%)高の3万0046ドル24セントと初めて3万ドルを上回って終えた。S&P500種株価指数も57.82ポイント(1.6%)高の3635.41と、1週間ぶりに過去最高値を更新した。
 
トランプ大統領は、大統領選の敗北は認めていないものの、前日にバイデン氏への政権移行手続きを容認した。政権交代をめぐる先行き不透明感が薄れたことで、投資家心理が改善。幅広い銘柄に買いが集まり、全面高の展開となった。
 
新型コロナ関連や外交などの機密情報を得られるようになり、政策策定の準備がしやすくなる。財務長官にイエレン米連邦準備理事会(FRB)前議長の起用を検討しているとの報道も、政策の不透明感を後退させた。
新型コロナワクチンの臨床試験で相次ぎ高い有効性が示され、市場ではワクチンの普及で来年以降に米経済が正常化する可能性が高まったとの見方が広がっている。
 
景気変動の影響を受けやすく、新型コロナ収束の恩恵が大きい金融やエネルギー、航空、レジャー株などが買われた。
原油先物相場が大きく上昇し、採算改善への期待からシェブロンが5%上げた。景気の回復観測を背景にJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックス、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスなど金融関連の上げも目立った。経済活動の正常化を見込み、テーマパークを運営する映画・娯楽のウォルト・ディズニーも高い。
 
ナスダック総合株価指数は前日比156.151ポイント(1.3%)高の1万2036.785で終えた。1万2000ポイントを回復したのは過去最高値を更新した9月2日以来となる。スマートフォンのアップルや交流サイト(SNS)のフェイスブックなど主力ハイテク株が軒並み上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
30,046.24+454.97
S&P500種
3,635.41+57.82
ナスダック
12,036.785+156.151
NY金(ドル/トロイオンス)
1,837.80−34.60
NY原油(ドル/バレル)
44.81+1.75
円・ドル
104.41 - 104.45−0.05


 

【シカゴ日本株先物概況】


24日のシカゴ日経平均先物は大幅に続伸した。12月物は前日比535円高の2万6470円で引け、24日の大取終値を240円上回った。
バイデン次期政権への政権移行が円滑に進むとの観測が強まり、投資家心理が上向いた。新型コロナウイルスのワクチン開発への期待も支えとなり、景気敏感株を中心に買われた。
ジャネット・イエレン米連邦準備理事会(FRB)前議長の財務長官就任への見通しも、景気対策の導入期待につながった。NYダウ工業株30種平均は24日に初めて3万ドルに乗せ、日経平均先物にも買いが波及した。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26470 ( +240 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
26475 ( +245 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6432.17(+98.33)
24日のFTSE100種総合株価指数は大幅に反発した。前日の終値に比べ98.33ポイント(1.6%)高の6432.17で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
新型コロナウイルスワクチンの早期普及による経済正常化への期待を追い風に、朝方から高値で推移した。午後に米国株式相場が大幅高となり、英国市場も引けにかけて上げ幅を拡大した。トランプ大統領が民主党のバイデン前副大統領への政権移行業務を容認したとの報道も、投資家心理の改善につながった。
 
個別銘柄では、景気動向に敏感な主力の石油株、鉱業株、銀行株が上昇し、指数の上げをけん引した。原油相場の大幅高を受けて石油のBPは8%高と急伸した。コロナによる行動制限が緩和されるとの見方から航空株や旅行・レジャー関連株も軒並み高くなった。航空機エンジンのロールス・ロイスは8%高で引けた。上げ幅は一時10%を超えた。
 
一方、金相場の下落を受けて関連のフレスニージョは売られた。コロナ下の巣ごもり需要で好調だったスポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションは6.5%安やネット専業スーパーのオカド・グループは4.5%安などの下げが目立った。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13292.44(+165.47)
24日のドイツ株式指数(DAX)は大幅に反発した。終値は前日と比べて165.47ポイント(1.3%)高の1万3292.44だった。終値としては2月以来、9カ月ぶりの高値となった。
新型コロナウイルスワクチンの早期実用化への期待を追い風に、買いが優勢だった。
米政権の移行業務が円滑に進むとの見方が強まったことも投資家のリスク選好意欲を高めた。
 
個別では、自動車株など輸出株を中心に上昇した。タイヤのコンチネンタルと航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズはそれぞれ約6%高で引けた。両社ともアナリストが目標株価などを引き上げたことが材料になった。自動車のフォルクスワーゲンも高かった。不動産株は売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5558.42(+66.27)