来週は軟調展開か
来週は軟調展開か |
7月2日にはマザーズ指数が5%近い下落となるなど、ここまで強い動きをみせていた新興市場も調整色を強めた。一方、米国株高を受けて東京エレクトロンなど半導体株に強い動きがみられたことは相場を下支えした。週を通して方向感は定まらなかったが、日経平均は週間では約205円の下落。週足では3週連続で陽線を形成した。
3日の日経平均が続伸。終値は前日比160円高の2万2306円だった。
米雇用統計の市場予想を上回る強い結果を受けて買い先行で始まったが、中頃に都内の新型コロナの感染者数が120人以上と報道されると相場は軟化し、方向感のない展開に。今晩の米国市場が休みで主要投資家の動きは乏しかったが、終盤には売り方の買い戻しが入り、指数は材料なく上げ幅を広げて終えている。
週初から節目の2万2500円を下回ると、結局一度も同水準を上回ることはなく、25日線(2万2451円、3日時点)も壁となり続けた。
チャートが崩れたのがマザーズ指数で、今週は週間で6.6%の下落。週ベースでの続伸記録は12でストップした。息の長い上昇が続いていた分、きょうなども失速した局面では買いが入ったが、25日線を明確に割り込んでおり、戻りが鈍ければ手じまいムードは強まりやすい。来週中に1000ポイント台を回復できるかどうかが、短期的な方向性を大きく左右するだろう。
来週は軟調展開か。今週、米国株は週間で大幅高となったにもかかわらず、日本株は下落した。週中にはここまで騰勢を強めていたマザーズ指数が急落する場面もあり、明らかに上値を追いづらい状況となっている。
目先は日柄か値幅での調整が入る可能性が高く、米国株の動向次第ではその両方が到来する展開も想定しておく局面。足元では東京で新型コロナウイルスの感染被害が増加傾向にあり、マーケットをかく乱することも多い。
経済活動自粛などの措置が再び採られるとの懸念が浮上した場合には、楽観ムードが急速に冷え込む可能性もある。3-5月が決算対象月となる企業の業績発表がいくつか出てくることから、これが相場の下支えとなるか、それとも失望材料となるかが焦点となる。特に9日に予定されているファーストリテイリングの3Q決算を受けた反応が注目されるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(3日現在)
23361.98 ボリンジャー:+1σ(26週)
23169.81 ボリンジャー:+2σ(25日)
22863.73 新値三本足陽転値
22810.64 ボリンジャー:+1σ(25日)
22754.93 均衡表雲上限(週足)
22451.47 25日移動平均線
22357.84 均衡表基準線(日足)
22332.90 ボリンジャー:+1σ(13週)
22331.74 均衡表転換線(日足)
22306.48 ★日経平均株価3日終値
22228.24 6日移動平均線
22092.30 ボリンジャー:-1σ(25日)
22005.96 均衡表雲下限(週足)
21880.81 200日移動平均線
21733.13 ボリンジャー:-2σ(25日)
21373.96 ボリンジャー:-3σ(25日)
21317.39 均衡表転換線(週足)
21236.12 26週移動平均線
21017.41 13週移動平均線
20776.03 均衡表雲上限(日足)
20430.89 75日移動平均線
20237.07 均衡表基準線(週足)
19701.92 ボリンジャー:-1σ(13週
ローソク足は5日ぶりに陽線を引き、下ヒゲを出して下値での買い意欲を確認したが、一方でザラ場高値は25日線に届かず、上値の重さを窺わせた。
一目均衡表では転換線と基準線がともに横ばいとなり、方向感の定まらない相場を裏付けた格好。
ボリンジャーバンド(25日ベース)では、中心線と-1σで形成するレンジ内での推移。+1σ分の値幅が323.51円(昨日342.35円)へさらに縮小し、もみ合い放れ接近を示唆。