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「今年連勝のない水曜日」
「今年連勝のない水曜日」
NY株式市場はダウが小幅安。
NASDAQと?&P500が小幅続伸とマチマチ。
東京が中止したほど米中会談は材料視されなかった印象。
むしろFOMCの推移の方が焦点で神経質な展開だった。
5月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇。
市場予想と一致した。
前年同月比では2.8%上昇で2012年2月以来の大幅な伸びとなった。
「FRBが緩やかな利上げを継続できる環境にある」との解釈だ。
「FOMCでは12月の利上げに関連する言及はないと思われる。
もしインフレについて若干多めの言及があれば市場の懸念材料になる」という声も聞こえる。
公益セクターやハイテクセクターが上昇の牽引役だった。
米朝首脳会談を受け、防衛関連銘柄は下落。
債券利回りは小動き。
こちらもFOMC待ちの状態。
5月の米小売統計とECB理事会も待っている格好だ。
ドルは小幅に上昇しドル円は110円台前半。
 
 
火曜の日経平均は日足陰線ながら続伸。
一時5月22日以来の23000円台乗せとなったがシンガポールの米朝会談を睨みながらの乱高下。
「おおむねプラス圏を維持しながら小幅な上下動を繰り返した」というのが実感だろう。
北朝鮮を巡る地政学リスクに関してしばらくは沈静化。
今度はFOMC待ちとなる可能性だろうか。
値上がり1126銘柄、値下がり858銘柄で順当なプラス展開。
新高値122(前日109)、新安値28(前日30)も妥当なところだ。
騰落レシオが94.88まで低下したのは悪くない。
「今回の米朝会談の主役は一時ストップ高となった佐渡汽船(9176)」という面白い意見も聞こえる。
紙芝居的には5日・25日・75日・200日の移動平均線が右肩上りでキレイに並んで美しくなった。
25日線(22617円)からは1.2%のプラスかい離。
騰落レシオは94.88%とまた低下した。
NT倍率は12,76倍と終値ベースでは今年の最高水準をキープ。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.727%。
買い方▲8.221%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲23.26%と今年最大のマイナス幅を更新。
買い方は▲14.36%。
空売り比率は40.2%と2日ぶりに40%を超えた。
株高での40%超は意外感だが、日ばかりが多かったのだろう。
6月8日時点の信用買残は前週比1016億円減の3兆3678億円。
信用売残は289億円増の8351億円。
シカゴ225先物終値は大証日中比30円安の22800円。
ボリンジャのプラス1σ22875円が第一関門。
その先のプラス2σは23133円だ。
一目均衡の雲は30日に白くねじれて22018円から上昇。
勝手雲は20日に白くねじれている。
気学では「人気に逆行し不時の高下をみせる日」。
今年2週連続上昇はなく5勝16敗の水曜日。
 
それにしても・・・。
シンガポールで米朝会談をしている最中に種子島ではH2Aロケットが発射された。
政府の情報収集衛星「レーダー6号機」だという。
33回連続成功はいいとして、タイミング的には興味深かった。
時間軸と空間と視点を変えてみればロケット発射はミサイルにも映らなくはない。
文明と恐怖は気が付かれないだけで、意外と同居しているのかも知れない。
原子力委員会が電力会社に対してプルトニウムを協力して消費しろと言っている。
消費のあてがないプルトニウムを持て余した挙げ句どうするのだろうか。
見方を変えればブラックユーモアだ。
 
日経朝刊でお興味深かったのは曙ブレーキ(7238)の新ブレーキ。
40年ぶりにブレーキの新たな基本構造を開発したという。
従来よりもブレーキが安定。
最大3割軽量化が可能だという。
そして完成車メーカーが注力する低燃費車や電気自動車(EV)へのシフトに対応。
2019年から量産化。
軽自動車やスポーツカー、産業機械などへの幅広い採用見込んでいるという。
電池の重量増をブレーキの軽量化で補うというコンセプト。
業績はともかく頑張っている。
決して市場のブレーキではないと思う。
 
NYダウは1ドル安の25320ドルと5日ぶりの反落。
NASDAQは43ポイント高の7703ポイントと3日続伸。
S&P500は4ポイント高の2786ポイントと3日続伸。
ダウ輸送株指数は34ポイント高の11088ポイント。
3市場の売買高は64億株。
CME円建ては大証比30円安の22800円。
ドル建ては大証比5ポイント高の22835ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比30円安の22800円。
ドル円は110.35円。
10年国債利回りは2.957%。
 
 
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(兜町カタリスト櫻井)