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「金利上昇でマチマチの動き」
「金利上昇でマチマチの動き」

週明けのNYダウは小幅に4日続落。
10年国債利回りが2.99%まで上昇し4年3カ月ぶりに節目の3%に迫る場面があったことを嫌気。
「金利上昇が企業のコスト増や株式の割高感につながるとの警戒感が台頭」という見方だ。
NYダウは一時134ドル安まで下げ幅を広げる場面があった。
もっともS&P500は引け際にプラ転して小幅反発。
NASADQは総合株価指数は3日続落。
メルク、ナイキが上昇。
アルミ価格の下落からアルコアが大幅安。
ゴールドマンなど金融大手やP&Gが下落した。
シカゴ連銀全米活動指数は予想を下回って着地。
マークイット製造業PMI速報値、3月の中古住宅販売件数は予想を上回った。
債券市場はインフレ圧力の高まりや米国債の需給悪化の観測を背景に売り優勢の展開。
「米国の政治リスクの後退も債券売りにつながっていた」という観測もある。
米長期金利の上昇を受けて円売り・ドル買いプラスリスクオンの動き。
ドル円は一時108円75円となりで2月半ば以来の円安・ドル高水準だ。
日銀の黒田総裁が米テレビのインタビュー「日銀は強力な金融緩和政策を当面続ける必要がある」とコメント。
一方でFRB幹部らは利上げ継続を支持するコメント。
「日米の金融政策の方向性の違いが意識された」という見方だ。
引け後に決算を発表したアルファベット(グーグル)の売上高は市場予想を上回って着地。
時間外では小幅反発している。
 
「課題は75日線(22210円)」
 
週明けの日経平均株価は続落。
週末のNYダウが201ドル安。
日経平均は4円安でスタート。
北朝鮮が核実験と大陸間弾道ミサイルの放棄を表明し地政学リスクは後退。
一時プラスに浮上した場面もあったが結局は小動きのマイナス展開。
「決算発表本格化を前に、様子見姿勢の強い地合いが続いた」との解釈だ。
「あと1週間すれば大型連休」というモードも否定できない。
海外投資家が日本株を1兆円分買うと、日経平均を2.4%押し上げる効果があるという。
海外勢は1〜3月までに現物・先物合計で日本株を約9兆円分売り越した。
「そこから1兆円程度しか買い戻しておらず、買い余力は大きい」という見方もある。
1月23日のザラバ高値(24129円)から3月26日の安値(20347円)までの下落幅の半値戻しはすでに達成。
「上昇一服で決算待ちの状態」だ。
課題は過去3日間ヒゲはタッチしているものの終値でクリアできない75日線(22210円)となる。
25日線(21555円)からのかい離はプラス2.5%。
騰落レシオは105.55%。
空売り比率が42.5%と低下しない。
週末16%を割れ込んだ日経VIは16.32%。
日経平均採用銘柄のEPSは1700.38円(4月18日1712.38円)でPERは12.99倍。
久々のPER13倍台はあと少しだ。
シカゴ225先物終値は大証日中比90円高の22190円。
GLOBEXは22210円で再開。
シカゴ大阪ともに高値は22210円。しかも75日線水準。
ココを抜ければ明るい動きとなろう。
4月権利付き最終日。
気学では「押し目を見せる日。吹き値売り方針良し」。
「米金利上昇でドル高円安リスクオン」という訳のわからない解説に遭遇しそうな一日。
 
 
ストボの岩本デスクのメルマガでは「4月24日は2000年に日経平均採用銘柄の大幅な入れ替えが行われた日。
入れ替え対象となったのは30銘柄。
新規に採用された銘柄の代表がファナック、京セラ、TDK、東京エレクトロン、アドバンテスト、
太陽誘電、カシオ計算機など。
現在でも値がさエレクトロニクス株として知られる銘柄やセブンイレブン、エーザイ、テルモ、花王、JR東、ドコモなど。
当時、KDDIがまだDDIあるいはKDDだった、イオンの社名がジャスコだったなど懐かしいエピソードも数多くある。
この時の銘柄入れ替えの特徴。
(1)IT化による産業構造の変化を反映させるようにする。
売買代金・価格変動率を重視。
(2)一挙に30銘柄もの銘柄入れ替えを行った。
それまでは1回あたり2〜3銘柄の入れ替えがせいぜいだった。
30銘柄、それも時価総額が大きい銘柄をそろえて入れれば、株価指数としての性格も変化してしまった。
入れ替えが発表されたのは4月14日金曜の大引け後。
4月12日に日経平均が20833円の高値をつけた直後だった。
入れ替え日は24日。
まず、除外対象となる銘柄に売り物が殺到。
フツーは入れ替え対象銘柄には買い物が流入するが、こちらの株価上昇は日経平均に反映されず。
入れ替え前日まで除外候補の下落分だけが反映される悲惨な結果となった。
入れ替え発表翌営業日の17日には日経平均が1426円(7%弱)の暴落。
小戻しを交えつつ21日までに1800円ほどの下落。
1か月後の5月末には16000円台をも割り込む惨状。
指数入れ替えが株価下落の元凶だった、というのはあながち間違いではない」。
もう18年も昔のことなのに、光景がマザマザと走馬灯のように脳裏に甦る。

(兜町カタリスト櫻井)