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47円安、手掛かり難で勢いなく利益確定売り
東京株式(前引け)=47円安、手掛かり難で勢いなく利益確定売り

11日午前の日経平均株価は反落し、前週末比47円95銭安の2万3343円92銭で前場を終えた。
前週末の米国株高や円安基調にある為替相場の落ち着きを受けて、取引開始直後には前週末比79円高まで上昇する場面があった。しかし、2万3500円近辺を前に次第に上値の重さが意識された。その後は徐々に戻り売りや利益確定売りに押される形で値を消し、マイナス圏に沈んだ。
低調な機械受注や香港ハンセン指数の大幅下落も、日本株の上値追い意欲を低下させた。
 
寄り付き前に発表された9月の機械受注が市場予想を下回り、設備投資動向への先行き懸念が広がったのも投資家心理の重荷となった。ファナックやオークマなどが下げ幅を広げる展開となった。前場中ごろ以降は香港ハンセン指数をはじめ、アジアの株安につれて日経平均もじり安となった。
 
市場では日本株について「年末に向けて上昇トレンドは維持しそうだが、足元までの急ピッチな上昇や製造業を中心に業績見通しの下方修正が相次いでいるのを踏まえると、割安感は後退しつつある」との声が出ていた。
 
JPX日経インデックス400は下落した。東証株価指数(TOPIX)は横ばいだった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆529億円、売買高は6億996万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は822、値上がりは1231、変わらずは98銘柄だった。

 
 
業種別株価指数(33業種)は、建設業、石油・石炭製品、ゴム製品などが下落し、上昇は倉庫・運輸関連業、パルプ・紙、サービス業など。
 
個別では、ヤマハ、ソフトバンクグループ(SBG)が下落した。資生堂が売りに押されテルモやファーストリテイリング、アドテストが安い。大和ハウス工業は大きく値を下げた。ラウンドワン、NISSHAが急落、ユーグレナの下げも目立つ。
 
半面、ソニーが堅調、セコムやホンダが買われた。オリエンタルランドも上昇した。第一精工、新日本科学がストップ高となり、アイスタイルも一時値幅制限いっぱいに買われた。ビジョン、ネオスも大幅高となった。
 
東証2部株式指数は前週末比71.78ポイント高の6910.95ポイントと3日続伸した。
出来高1億0813万株。値上がり銘柄数は246、値下がり銘柄数は154となった。
 
個別では、那須電機鉄工、石井表記がストップ高。マイスターエンジニアリングは一時ストップ高と値を飛ばした。YE DIGITAL、古林紙工、オーナンバ、トリニティ工業、東亜バルブエンジニアリングなど15銘柄は年初来高値を更新。アイケイ、ケミプロ化成、大日本コンサルタント、エヌリンクス、アイスタディが買われた。
 
一方、小島鉄工所が年初来安値を更新。コーア商事ホールディングス、ノザワ、オーベクス、篠崎屋、テクノスマートが売られた。