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反発スタート、前日の米株高支え
【市況】東京株式(寄り付き)=反発スタート、前日の米株高支え
【寄り付き概況】


27日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比65円66銭高の2万7428円41銭。

前日の米株式市場は、NYダウが205ドル高と5日続伸。テスラの上昇などでハイテク株が買われた。ただ、引け後に発表されたインテルの決算は冴えず、時間外取引で株価が下落している。
こうしたなか、東京株式市場も小幅に値を上げて始まった。為替は1ドル=129円70銭前後と前日夕方に比べやや円安で推移している。

 
2022年10〜12月期の米実質国内総生産(GDP)が前期比の年率換算で2.9%増と市場予想(2.8%増)を上回り、景気減速への懸念が後退した。東京株式市場でも景気敏感株の一角に買いが入っている。

また、政府は26日、新型コロナウイルスの感染症法上の分類を大型連休明けの5月8日に「5類」に移行する方針を固めた。イベントの収容規制などは先行して緩和する見通しで、経済正常化の進展期待は相場の支えになっている。

一方で上値は重い。総務省が27日発表した1月の東京都区部・消費者物価指数(CPI、中旬速報値、20年=100)は生鮮食品を除く総合が前年同月比4.3%上昇した。上昇率は1981年5月(4.3%)以来の大きさとあって、日銀が金融緩和策の修正を進めるとの警戒は重荷となっている。国内主要企業の決算内容を見極めたいとのムードも強く、現時点で積極的に上値を追う雰囲気は乏しいだろう。

東証株価指数(TOPIX)は反発している。


寄り付き時点で業種別では33業種中、22業種が高く、値上がりは化学、卸売、証券、電気機器、銀行、鉄鋼など。値下がり上位に海運、精密、陸運、非鉄など。


個別では、日電産や安川電が上昇している。コマツや東ソー、伊藤忠も高い。半面、郵船や商船三井など海運株に売りが目立つ。日東電や富士電機も下落している。