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NYダウ249ドル高、米中懸念の後退や金利低下一服
【市況】NYダウ249ドル高、米中懸念の後退や金利低下一服
19日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前週末比249ドル78セント高の2万6135ドル79セントで終えた。
 
米長期金利の低下が一服し、買いが先行。ロス商務長官が中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置をさらに90日間猶予すると発表し、米中貿易摩擦への懸念が後退した。また、中国人民銀行が貸出金利の引き下げを計画しているほか、ドイツのショルツ財務相は経済危機時に最大500億ユーロの財政支出が可能であると示唆し、世界的な景気刺激策の広がりを期待する見方も広がり終日堅調となった。
 
アップルやファーウェイと一部取引を続けているマイクロン・テクノロジーやインテルなど半導体株に買いが入った。金融株など幅広い銘柄に買いが入った。
ダウ平均は取引開始直後に一時上げ幅を336ドルに広げた。
 
前週に10年物の米国債利回りが2年物を下回る「逆イールド」が12年ぶりに起きた。19日は10年債利回りが上昇したものの、利回り差の拡大基調に大きな変化はなかった。利ざや縮小への警戒感が後退し、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が上昇した。中東情勢の緊迫で原油先物相場が上昇し、エクソンモービルやシェブロンなど石油株が上げ指数を押し上げた面もあった。
 
セクター別では全面高となり、特に半導体・半導体製造装置やエネルギーの上昇が目立った
 
ナスダック総合株価指数は続伸し、前週末比106.818ポイント高の8002.812で終えた。半導体株に加え、アルファベットやアマゾン・ドット・コム、フェイスブックなど主力株が軒並み上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,135.79+249.78
S&P500種
2,923.65+34.97
ナスダック
8,002.812+106.818
NY金(ドル/トロイオンス)
1,511.60−12.00
NY原油(ドル/バレル)
56.10−0.11
円・ドル
106.57 - 106.58+0.17
 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は続伸した。
9月物は前週末比70円高の2万0635円で終え、大阪取引所の終値を55円上回った。
米中貿易摩擦の激化懸念の後退や、中国とドイツの経済刺激策の導入期待などから投資家心理が改善した。
トランプ米大統領が先週末のツイートで「我々は中国と非常にうまくやっており、対話をしている」と米中交渉への楽観的な見通しを示した。米長期金利の低下一服も支援材料になった。
市場関係者は23日に米ワイオミング州ジャクソンホールで予定するパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演に注目している。
9月物の高値は2万0685円、安値は2万0475円だった。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20635 ( +55 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20645 ( +65 )
※( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7189.65(+72.50)
FTSE100種総合株価指数は大幅に続伸した。前週末の終値に比べ72.50ポイント高の7189.65で引けた。
アジアや他の欧州の株高を眺め、朝高で寄り付き、その後もプラス圏を維持した。中国の景気刺激策への期待感などが後押しした。ドイツでも景気刺激策を検討していると伝わり、欧州各国株式相場がそろって上がった。英国もつれ高となるなか、石油株の値上がりが大きく貢献した。構成銘柄の約9割が上昇した。日中を通して高値圏で推移した。
 
個別銘柄では、オンライン食品販売オカド・グループが4.6%の大幅高。同社についてJPモルガンが、競合他社に比べビジネスモデルが優れていると評価し株価目標を引き上げたことが好感された。資源大手グレンコア3.8%高、産銅大手アントファガスタ3.1%高など資源株も締まった。アジア関連株である銀行のHSBCホールディングスは1.1%高と堅調だった。ネット専業スーパーの旅行のTUIも大幅高となった。
 
半面、金価格の下落を受けて関連のフレスニージョが売られた。保険のプルーデンシャルも軟調だった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11715.37(+152.63)
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前週末と比べて152.63ポイント高の11715.37だった。ドイツと中国の景気刺激策が期待され、欧州各国株式相場がそろって上昇した。
 
個別銘柄では、半導体のインフィニオンテクノロジーズが3%超上がった。ドイツ銀行も大幅高となった。主要株主がアハライトナー監査役会会長について、2022年の任期を前に退任を望んでいると一部で報じられた。医療機器のフレゼニウスも上昇した。
下落したのは、不動産のボノビアと電力のRWEの2銘柄だけだった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5371.56(+70.77)
フランスの株価指数CAC40の終値が前週末に比べて1%以上上昇した。