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裁定売り残がバッケンレコード
「裁定売り残がバッケンレコード」

NY株式市場は続落。
特にダウ輸出株指数の下落がきつかった。
悪材料はトランプ大統領。
中国製品に対する関税導入を検討しているとの報道。
「米企業の海外での収益が圧迫されるとの懸念」だ。
主な標的はテクノロジー、通信、衣料分野とされている。
英国でのロシアの元情報員暗殺未遂事件関連でロシア外交官23人が国外退去処分。
ロシア外務省が近く報復措置を明らかにするとしたことも悪材料。
小売売上高は前月比0.1%減と3カ月連続で落ち込んだことから嫌気された。
「小売売上高はここしばらくは軟調。
天候要因が作用しているわけではない。
FRBは将来的に成長が鈍化する可能性について検討する必要がある」という声も聞こえる。
保守派の米著名経済評論家ラリー・カドロー氏が国家経済会議(NEC)次期委員長への指名を承諾。
これは好感された。
リスクオフの動きの拡大から10年国債利回りは2.81%まで低下した。
ドル円は106円台前半で推移。
 
今年の水曜日は株安の日。
昨日まで2勝8敗。
下落幅は8日累計1266円、上昇幅は2日合計で80円。
圧倒的な負け越しとなっている。
森友問題、ティラーソン国務長官解任、強硬派のポンペオCIAの登場、
ペンシルバニアの下院補選など警戒要因は確かに多い。
ただ200円超の下落場面もあったものの日経平均は日足陽線(値幅はわずか13円ながら)。
TOPIXは前日安値を下回らなかった。
上向きに転じた日経平均の25日移動平均線(21672円)。
5日移動平均線(21681円)が下から上抜き「ミニ・ゴールデンクロス」。
「上値に伸びきれなかっただけのこと」と済ませたほうが良かったのかも知れない。
3月メジャーSQ値(21575円)に対しては3勝1敗で決して悪くはない。
25日線からは0.5%のプラス乖離。
200日線は右肩上がり継続。
騰落レシオは107.76%。
サイコロは6勝6敗で50%だ。
Quick調査の3月9日時点の信用評価損率は▲9.32%と2週連続の悪化。
空売り比率は44.3%と上昇し11日連続40%超。
裁定買い残は予想に反して増加。
1820億円増の1兆5820円。
驚いたのは裁定売り残の4週連続増。
2554億円と強烈に増加し9073億円。
1991年の統計開始以来過去最高を記録した。
売り残が増加したところでの先週の上昇だったことになる。
どこかで起こらざるを得ない裁定売り残の解消が気にかかるところ。
日経朝刊では「プットコールレシオが8年ぶりの弱気水準」との指摘。
「相場の下落に備える向きが増えた」との解釈だ。
225先物大証夜間取引終値は日中比50円安の21560円。
現物換算では21700円台レベル。
NY市場の下落の割にはシッカリの展開だ。
勝手雲の上限21726円をキープできれば風景は変る。
今日欲しいのは3日連続の日足陽線だ。
そして昨日今年4番目の低水準だった東証1部の売買代金(2兆2537億円)の増加。
もっとも売買代金がさらに低下すれば「陰際回る」の可能性もある。
「会社四季報の発売週を挟んで材料株」という声も聞こえる。
 
 
NYダウは248ドル安の24758ドルと3日続落。
NASDAQは14ポイント安の7496ポイントと続落。
S&P500は15ポイント安の2749ポイントと3日続落。
ダウ輸送株指数は184ポイント安の10573ポイント。
下落幅がキツイ動きとなった。
3市場の売買高は65.3億株。
CME円建ては大証比55円安の21555円。
ドル建ては大証比5ポイント高の21615ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比50円安の21560円。
ドル円は106.31円。
10年国債利回りは2.817%。
 
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
ウェルビー(6556)・・・動兆。
 
ウェルビーに注目する。
同社は就労希望障害者への職業訓練や求職活動・職場定着支援。
利用者数は拡大。
業績は好調。
パラリンピック開催で株価は動兆。
2020年開催の東京パラリンピックに向けての人気の高まり。
支援体制の強化などが追い風。


(兜町カタリスト櫻井)