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232円高と反発で29000円回復
東証プライム市場(前引け)=232円高と反発で29000円回復
 
17日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比232円42銭(0.81%)高の2万9101円33銭だった。取引時間中に2万9000円の節目を上回るのは1月6日以来およそ7カ月ぶり。
 
前日の米国株市場でNYダウが5日続伸しフシ目の3万4000ドル大台を回復したことや、外国為替市場で1ドル=134円台まで円安が進んだことなどを受けリスクオンの地合いとなった。日経平均は先物主導で上げ足を強め、2万9000円ラインを突破し年初以来の高値水準に上昇した。朝方は小幅な上昇でスタートしたが、その後は空売りの買い戻しが全体指数を押し上げる格好となっている。値上がり銘柄数は1300を超え、プライム市場全体の7割強を占めている。
 
米小売り大手のウォルマートやホームセンターのホーム・デポが16日に好決算を発表し、米個人消費は堅調との受け止めが広がった。米株式市場では消費関連や景気敏感株が買われ、東京株式市場もこうした流れを引き継いだ。
 
東証プライムの値上がり銘柄数は1324と、全体の7割を超えた。値下がりは432、変わらずが81だった。日経平均が心理的な節目の水準を超えたことから、売り方の買い戻しが入ったとの指摘が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、節目の2000を7カ月ぶりに上回る場面があった。市場では「TOPIXが節目を上回ったため、国内機関投資家からは利益確定の売りが出ている」との声もあった。TOPIXの午前の終値は前日比15.39ポイント(0.78%)高の1997.35。
 
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆4192億円、売買高は5億7926万株だった。
 
業種別株価指数(全33業種)では30業種が上昇。その他製品、海運業、保険業の上昇が目立った。値下がりは鉱業など3業種のみ。
 
個別では、ファーストリテイリングが高く、任天堂も上昇した。日本郵船など海運株も買いが優勢だった。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクがしっかり。東京電力ホールディングス、大阪チタニウムテクノロジーズ、ソニーG、ダイキン、KDDIも値を上げた。リブセンスはストップ高、クロス・マーケティンググループも大幅高に買われた。
 
半面、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体主力株が冴えず、キーエンスも軟調。トレンド、第一三共が売りに押された。ダブル・スコープが利食われ、KeePer技研は大幅安となった。