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ダウ反落292ドル安、米長期金利上昇を嫌気 
【市況】ダウ反落292ドル安、米長期金利上昇を嫌気 


19日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比292ドル30セント(0.9%)安の3万3706ドル74セントで終えた。

ロイター通信によると、米リッチモンド連邦準備銀行のバーキン総裁はこの日、インフレ率が高水準にある現状を踏まえ、より早く、前倒しで利上げを進めたいと考える「衝動」があると発言。次回9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで「時間がある」とし、具体的な利上げ幅への言及を避けつつも、金融引き締めに積極姿勢を示した。

7月中旬から上昇基調が続いていたため、短期的な利益確定売りが優勢になった。米長期金利が一時2.99%と1カ月ぶりの水準に上昇したのも株売りを優勢にした。

S&P500種株価指数は前週まで4週続伸しており、過熱感を指摘する声が強まっていた。今週は1.2%安と5週ぶりに下落した。7月から続く戻り相場が一巡したとの見方があり、週末を前に利益確定や持ち高調整の売りが出た。

主要通貨に対するドル高が再び進んでおり「海外売上高の大きい企業の収益圧迫要因として意識された」との声もあった。米長期金利は前日比で一時0.11%上昇した。長期金利上昇を受け、相対的な割高感から高PER(株価収益率)のハイテク株が幅広く売られた。

顧客情報管理のセールスフォースやスマートフォンのアップルが下げた。最近上昇が目立っていた景気敏感株や消費関連株への売りも目立ち、航空機のボーイングが3%、スポーツ用品のナイキが2%下げた。一方、ディフェンシブ株のヘルスケア株は買われた。

ナスダック総合株価指数は大幅反落し、前日比260.127ポイント(2.0%)安の1万2705.215で終えた。主力株が軒並み売られた。エヌビディアなど半導体株の下げも大きかった。

 

【シカゴ日本株先物概況】

19日のシカゴ日経平均先物は反落した。

9月物は前日比380円安の2万8725円で引け、19日の大取終値を205円下回った。米長期金利の上昇を手掛かりに米株が下げ、日経平均先物に売りが波及した。週末を控え、今週に上げ進んだ反動から利益確定の売りも出た。


シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28725 ( -205 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28735 ( -195 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

19日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日に比べ8.52ポイント(0.11%)高の7550.37で引けた。外国為替市場でドルに対して英ポンド安が進んでいる。ポンド安や原油高を受け、輸出関連株や石油関連株が堅調で、プラスを確保した。

FTSEでは、指数構成銘柄の7割超が下落。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が5.1%安と下落率トップで、金融関連株や資源関連株も売られた。一方、製薬大手アストラゼネカ(2.1%高)や日用品・食品大手ユニリーバ(1.7%高)、石油大手シェル(1.4%高)、同BP(1.3%高)は買われた。



■ドイツ・フランクフルト株価指数

19日のドイツ株価指数(DAX)は反落した。前日に比べ152.89ポイント(1.12%)安の1万3544.52で終えた。エネルギー価格の上昇が企業業績の重荷になるとの警戒感から、自動車株や資本財株など幅広い銘柄に売りが出た。ドイツ銀行が4.2%安と売り込まれた。



■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.94%安だった。
週末を前に様子見姿勢が強まった。