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41円安と反落、手掛かり難で模様眺め
東京株式(前引け)=41円安と反落、手掛かり難で模様眺め
1日午前の日経平均株価は反落し、午前の終値は前日比41円94銭安の2万2246円20銭だった。米景気の回復期待から前日の米株式相場が上昇した流れで日本株にも買いが先行した。
一巡後は、時間外取引でのNYダウ(ミニ)先物安が重しとなり、下げに転じた。その後持ち直す場面もあったが、買いは続かず、前引けにかけて弱含み歩調となった。
 
日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)が11年ぶりの低い水準に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大防止のための経済活動停滞が改めて意識され、買い手控えにつながった。短観で景況感の悪化が目立ったパルプ・紙、不動産業は下げた。
 
6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は2カ月連続で好不況の境目となる50を上回ったが、材料視する向きは限られた。
 
市場からは「一部の値がさ株に偏った上昇だ。東京での新型コロナ感染者数が連日50人超えとなり、感染拡大第2波への警戒から海外投資家が逃げつつあるようだ。また、第1四半期(20年4-6月)決算はさえず、期待外れの可能性もある」との声が聞かれた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8721億円、売買高は5億2140万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も下げた。東証1部の値下がり銘柄数は1372と、全体の約6割を占めた。値上がりは697銘柄、変わらずは92銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、パルプ・紙、空運業、不動産業などが下落し、上昇は電気機器、精密機器、機械など。
 
個別では、東京エレクトロンが大幅高、レーザーテックも物色人気となるなど半導体関連株への買いが目立つ。ソフトバンクグループ、ソニー、ダイキン工業なども買い優勢。パイプドHD、日本農薬などが値を飛ばした。
 
半面、トヨタ自動車が軟調、ファーストリテイリング、三菱UFJ、キヤノン、NTTドコモも売りに押された。武田薬品工業も安い。サンデンホールディングスはストップ安。三陽商会、レオパレス21なども大きく値を下げた。
 
東証2部株価指数は前日比11.15ポイント高の6601.54ポイントと続伸した。
出来高1億3385万株。値上がり銘柄数は189、値下がり銘柄数は194となった。
 
個別では、不二サッシが一時ストップ高と値を飛ばした。クレアホールディングス、魚喜、プロスペクト、イムラ封筒、アサヒ衛陶など11銘柄は年初来高値を更新。野村マイクロ・サイエンス、Jトラスト、ユーピーアール、ウイルコホールディングス、上村工業が買われた。
 
一方、GMOペパボ、丸尾カルシウム、広栄化学工業、工藤建設、フマキラーが売られた。