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118円高 続伸。買い一巡後は伸び悩む
東京株式(前引け)=118円高 続伸。買い一巡後は伸び悩む

21日午前の日経平均株価は続伸し、前日比118円42銭高の2万3793円35銭で前場を終えた。
20日のNYダウ工業株30種平均が約8カ月ぶりに過去最高値を更新したことを受けリスク選好ムードが続いている。投資家心理が一段と上向き、幅広い銘柄が買われた。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
米中貿易問題への警戒感が和らいでおり、海運や非鉄金属などの景気敏感株に買いが向かった。米長期金利の上昇を受けた利ざや改善の期待を受け、保険や銀行株などの金融株の上昇も目立つ。
外国為替市場で円相場が一時1ドル=112円台後半まで下落したことも輸出関連株などの買い安心感を強めた。
 
ただ、日経平均株価は寄り後すぐに付けた高値を超えられず、前場の値幅は100円弱にとどまった。東京株式市場は3連休が控えている上、日経平均の25日移動平均からのかい離率が4.2%と「過熱ゾーンとされる5%に近づいている」状況で、利益確定売りも出やすかったとみられる。日米閣僚級貿易協議(FFR)や日米首脳会談の推移を見極めたいとの雰囲気も上値追いを限定的にさせていた。
後場も利食いは出そうで、大引けにかけて水準を大きく切り上げる展開は思い描きにくいだろう。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆4353億円、売買高は7億8904万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1524と、全体の7割強を占めた。
値下がりは488、変わらずは98だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、保険業、水産・農林業、海運業、非鉄金属などが上昇。金属製品、ゴム製品などが下落。
 
個別では、ソフトバンクグループが堅調、京セラが高かった。コマツも買い優勢、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。東海カの上げ幅が大きい。昭和電工、TDKも上昇した。Ubicomホールディングスが一時ストップ高に買われたほか、グレイステクノロジーが値を飛ばした。
 
半面、任天堂やソニーが軟調、東エレク、ファーストリテイリングも値を下げた。花王も安い。東洋エンジニアリングが急落、日本農薬も大幅安。LIXILグループも大きく下げた。
 
 
東証2部株価指数は前日比54.39ポイント高の7383.12ポイントと6日続伸した。
出来高6529万株。値上がり銘柄数は289、値下がり銘柄数は130となった。
 
個別では、SYSKEN、ソルコム、北陸電話工事、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、安楽亭など7銘柄が年初来高値を更新した。
ファーマフーズ、日本リーテック、アルメディオ、天昇電気工業、ダイトーケミックスが買われた。
一方、戸上電機製作所、原弘産が年初来安値を更新した。
テクノマセマティカル、大日本コンサルタント、篠崎屋、パス、アサヒ衛陶が売られた。