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ポジション調整の売りが優勢の展開か

ポジション調整の売りが優勢の展開か
 
4日の日経平均が4日続伸。終値は前日比81円高の2万2695円で、2月21日以来の高値となった。米経済指標の改善を受けて景気回復期待が一段と高まり、さらに円相場が円安・ドル高に振れたこともあって、景気に敏感な主力株に買いが入った。
ただ、日経平均は先週から今週にかけて2000円以上水準を切り上げており、買い一巡後は利益確定売りによって一時下げに転じるなど不安定な場面があった。
高値圏でやや勢いを落としつつある様子。きょうは2万3000円にワンタッチくらいはあるとみていたが、2万2900円台がやっとという程度であったことから、あすは外部要因の追い風なしには買いが入りづらいと考える。
 
5日の日経平均株価は週末要因からポジション調整の売りが優勢の展開か。
足元で日経平均株価は堅調な動きを継続したが、東証1部の騰落レシオがきのうの143.2%から145.0%に上昇。
日経平均株価の25日移動平均線とのかい離率は、きのうの9.60%から9.28%に縮小したものの、依然として短期的には警戒が必要とみられる。
一方で、市場では「動いた銘柄をみると、先駆した銘柄が利益確定売りに押され一服する一方、新たに物色の矛先が向かった銘柄がみられるなど、循環物色につながりつつあるようだ」との見方があった。
 
来週12日のメジャーSQを控え、反転売買による買い戻しに思惑が募るが、「ロールオーバーが効くので額面通りのインパクトはなく、また一方で買い建てていた先物も売るわけだから、株価に物理的な浮揚力は生じない」という指摘はある。しかし、あくまで現象面からこれだけ裁定売り残が溜まっているという事実は、相場の好需給を示唆するものであることは間違いがない。
結論として目先注意は必要だが、過度な悲観も当たらない。上値が重くなっても日柄的な調整で、当面は急勾配の下り坂を転げ落ちるような調整は見込みにくいということではないか。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(4日現在)
 
26047.49  ボリンジャー:+2σ(26週)
24392.24  ボリンジャー:+3σ(13週)
23748.79  ボリンジャー:+1σ(26週)
23593.36  ボリンジャー:+3σ(25日)
22790.95  ボリンジャー:+2σ(13週)
 
22695.74  ★日経平均株価4日終値
 
22651.90  ボリンジャー:+2σ(25日)
22565.14  均衡表雲上限(週足)
22248.62  6日移動平均線
22062.39   新値三本足陰転値
21745.99  均衡表転換線(日足)
21710.43  ボリンジャー:+1σ(25日)
21681.71  200日移動平均線
21499.31  均衡表雲下限(週足)
21450.09  26週移動平均線
21189.67  ボリンジャー:+1σ(13週)
21041.65  均衡表基準線(日足)
20768.97  25日移動平均線
 
ローソク足は昨日に続いて陰線を引いたが、下ヒゲは昨日安値や5日線に届かなかったほか、5日線や25日線が上向きを継続。ボリンジャーバンド(25日ベース)でも終値が+2σ上をキープしたため、上昇トレンド継続が予想される。
RSI(14日ベース)は92.51%(昨日83.23%)に上昇し、25日線との上方乖離率も9.28%(昨日9.61%)と高水準にとどまっており、潜在的な反動安リスクの増大に留意したい。