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上値の重い展開か

上値の重い展開か

18日の日経平均株価は、前日比280円63銭安の2万8942円14銭と大幅に反落して取引を終えた。取引終了近く、株価指数先物にややまとまった売りが出たことから下げ幅を拡大。前場安値(2万8846円)には距離があるものの、後場の安値圏で取引を終えている。
18日に発表された8月第2週(8/8〜8/12)の投資主体別売買動向(現物と先物を合算)では、海外投資家は7月第3週から先物の買い越しを続けた。特に、最近ではTOPIX型が増加しており、今週17日にもTOPIX型の幅広い買いが散見された。 
現物指数のTOPIXはテクニカル面では5日線上を維持しており、引き続きトレンドフォローの見方となるだろう。きょうの売買代金は前日の賑わいに反して減少したが、円売り・株先買いは続いている公算が大きい。TOPIXの25日線からのかい離率は2.4%まで縮小、空売り比率は42%と4日ぶりの水準まで上昇しており、上げ相場「もうはまだなり?」を見極める重要なタイミングにきている。
 
 
19日の東京株式市場は、週末要因などから上値の重い展開となりそう。
18日の日経平均株価は、きのう17日に大幅反発した反動などから調整となった。上昇ピッチが速かったこともあり、週末にかけて、ポジション調整の売りが強まる場面もありそう。
 
市場では「手がかり材料に乏しいなか、米国の金利状況や企業業績に対してやや楽観的すぎる」との声が聞かれた。また、「昨年も8月末から9月中旬にかけて上昇し、一時3万700円の高値を付けた後、失速した例もあり慎重に対処したい」との見方もあった。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(18日現在)
 
30170.70  ボリンジャー:+3σ(13週)
29901.63  ボリンジャー:+3σ(25日)
29694.97  ボリンジャー:+3σ(26週)
29227.78  ボリンジャー:+2σ(13週)
29226.64  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
28942.14  ★日経平均株価18日終値
 
28821.20  ボリンジャー:+2σ(26週)
28711.99  6日移動平均線
28551.66  ボリンジャー:+1σ(25日)
28476.12  均衡表転換線(日足)
28285.71  均衡表雲上限(週足)
28284.85  ボリンジャー:+1σ(13週)
28249.24   新値三本足陰転値
27947.44  ボリンジャー:+1σ(26週)
27933.81  均衡表雲下限(週足)
27876.67  25日移動平均線
27750.53  均衡表基準線(日足)
27547.66  200日移動平均線
27371.50  均衡表転換線(週足)
27341.93  13週移動平均線
27201.68  ボリンジャー:-1σ(25日)
27120.64  75日移動平均線
27073.67  26週移動平均線
 
終値は5日移動平均線を上回って下値での買い需要を確認。ローソク足は小陰線ながら寄り引けほぼ同値で「星」に似た形状を描き、売り買いの拮抗状態を窺わせた。
25日移動平均線との乖離率は昨日5.22%と3月20日以来の5%超えとなったが、本日は3.82%に低下して過熱圏を脱出した格好。パラボリックの陰転値が28069.35円、新値三本足の陰転値が28249.24円と、短期トレンドの下降転換ラインは本日終値を大幅に下回る水準にあり、本日の下落は上昇トレンド中の浅いスピード調整と位置付けられよう。ただ、NT倍率が14.54(昨日比-0.02)と高止まりしているため、下押しリスクが残っている可能性に留意したい。