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150円安、新型肺炎の広がり警戒
東京株式(前引け)=150円安、新型肺炎の広がり警戒

17日午前の日経平均株価は続落した。午前の終値は前週末比150円56銭安の2万3537円03銭だった。
国内における新型肺炎の感染拡大が投資家心理の重荷となる中、取引開始前に公表された昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)が市場予想を下回ったことも投資家心理を冷やした。GDPの減少は「海外投資家のポートフォリオでの日本株比率の低下を招く」と懸念されている。
朝方に下げ幅を300円超まで拡大したが、その後は中国や香港などアジア株がしっかりした動きをみせたことが投資家の過度な不安心理を後退させた。根強い先高観を背景にした短期筋などの買いが優勢になり、徐々に下げ幅を縮小した。
 
新型肺炎の感染者数が世界的に増加し、経済活動の停滞に対する懸念が一段と強まった。市場関係者からは「感染拡大が続いているうちは買いを入れにくい雰囲気が広まるのが避けられない」との指摘があった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆296億円、売買高は6億1761万株だった。
東証1部の値下がり銘柄数は1839と、全体の85%を占めた。値上がりは269、変わらずは52銘柄だった。
 
 

業種別株価指数(全33業種)は、電気機器、輸送用機器、小売業、銀行業などが下落し、ゴム製品と水産・農林業は上昇した。

個別では、ソニーが売られたほか、日産自動車も下値模索が続く。ファーストリテイリング、TDK、アドテスト、テルモ、ソニー、オリエンタルランド、資生堂なども値を下げた。マイネットがストップ安、インフォマートも一時値幅制限いっぱいに売られた、イーソル、日機装も大幅安となっている。
 
半面、ソフトバンクグループ(SBG)、ファナック、ダイキン、富士フイルム、任天堂が上昇した。大幸薬品、ユニ・チャームなどが大きく買われたほか、ブイキューブ、アイ・エス・ビーも値を飛ばした。
 
東証2部株価指数は前週末比124.36ポイント安の7042.13ポイントと反落した。
出来高5636万株。値上がり銘柄数は85、値下がり銘柄数は346となった。
 
個別では、南海辰村建設、ツヴァイ、リミックスポイント、児玉化学工業、ワシントンホテルなど14銘柄が昨年来安値を更新。RVH、ウェルス・マネジメント、恵和、インタートレード、鈴与シンワートが売られた。
 
一方、川本産業がストップ高。日本リーテックは一時ストップ高と値を飛ばした。キーウェアソリューションズ、ベース、ヤマダコーポレーション、コーア商事ホールディングス、リンコーコーポレーションなど6銘柄は昨年来高値を更新。新内外綿、マナック、Abalance、アゼアス、オーミケンシが買われた。