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反発、半導体関連が上昇
東京株式(前引け)=反発、半導体関連が上昇

 

10日午前の日経平均株価は反発し、前日比121円90銭(0.42%)高の2万8982円70銭で終えた。
 
きょう前場は寄り付きこそ売りが先行し日経平均は安く始まったが、その後は押し目買いが活発化しプラス圏に浮上。前場終盤にかけてじりじりと下値を切り上げる展開となった。前日の米国株市場では主要株指数が揃ってマイナス圏で引けたものの、途中ナスダック総合指数が上値指向を強めるなどハイテク株に買いが目立ち、東京株式市場でもその流れを引き継ぎ半導体関連などが切り返しに転じた。米10年債利回りの低下がマーケット心理を強気に傾けている。ただ、きょう発表予定の5月の米消費者物価指数の結果を見極めたいとの思惑もあり、2万9000円台近辺では上値も重くなった。
 
米長期金利が1.5%を下回る水準まで低下したことを受け、前日までに大幅下落していた値がさの半導体関連株が買われ、相場を支えた。
 
市場では「足元で日経平均株価は、NYダウよりもナスダック総合指数の動きに影響を受けやすいが、現地9日は小幅安にとどまったことで、日本株の出遅れ感が意識されたようだ」との声が聞かれた。
「日本時間今夜に5月の米消費者物価指数(CPI)発表、11日に特別清算指数(SQ)の算出を控えて前週後半から持ち高調整の売りが出ていた。一部の投資家はイベント通過を目前に先回りして買っているようだ」と指摘していた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1807億円、売買高は5億1074万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は980と、全体の約45%にとどまった。値下がりは1076、変わらずは130銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、精密機器、ガラス・土石製品などが上昇。空運業、水産・農林業、銀行業は下落した。
 
個別では、レーザーテックがようやく反発に転じ、東京エレクトロンも買いが優勢だった。ソニーグループも堅調。日本郵船、商船三井が高く、テルモも上昇した。コーナン商事が値を飛ばし、アセンテック、フィックスターズなども大幅高。三井不、住友不が買われた。
 
半面、エーザイが大きく利食われ急反落、ソフトバンクグループも冴えない。日本航空 、ANAホールディングスも上昇一服となった。Jフロント、三越伊勢丹、テイクアンドギヴ・ニーズ、ペッパーフードサービスなども安い。
 
東証2部株価指数は前日比1.04ポイント高の7587.56ポイントと10日続伸した。
出来高8009万株。値上がり銘柄数は181、値下がり銘柄数は186となった。
 
個別ではKHC、工藤建設、三光マーケティングフーズ、コメ兵ホールディングス、シノブフーズなど18銘柄が年初来高値を更新。パレモ・ホールディングス、JFEコンテイナー、ナガホリ、Abalance、大和が買われた。
 
一方、アサヒ衛陶が年初来安値を更新。東京ソワール、フリージア・マクロス、グローバルダイニング、Oak キャピタル、バイク王&カンパニーが売られた。