兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。

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得心
「得心」
NY株式市場は続落。
ハイテク、エネルギー関連セクターが下落の牽引役。
週間石油在庫統計で、原油在庫とガソリン在庫の予想外の増加が示され原油先物は4日続落。
エクソンモービルやシュルンベルジェなどが安値に沈んだ。
S&P500の下落寄与度が一番大きかったのはハイテセクター。
「今年最も好調だったたけに利益確定の売りが見られる」との見方がある。
年末商戦を含む第4四半期の利益見通しが失望を誘ったとして小売のターゲットは大幅安。
一方で上昇寄与したのは金融セクター。
追加利上げ観測が支援材料となったとの解釈。
消費者物価指数(CPI)は食品・エネルギーを除くコア指数の伸びが前月比0.2%。
前年同月比1.8%で着地。
前月の0.1%、1.7%から拡大した。
小売売上高は前月比プラス0.2%と増加。
市場予想は「横ばい」だった。
9月分は1.6%増から1.9%増へ上方修正。
「インフレ圧力が再びかかり始めている兆候。来年は計4回の利上げがある可能性がある」。
そんな声も聞かれる。
ただ税制改革法案の通過がなければドルの上値が重くなる可能性もある。
ドル円は112円台での動きとなった。
 
 
日経平均は今年初の6日続落。
6日続落は2016年5月8日以来のこと。
TOPIXは5日続落。
TOPIXは25日線(1756ポイント)を割れ込んだ。
東証1部の値下がり銘柄数は1901で全体の93%に達した。
「ちょっとしたショック安」とも言えよう。
先物で売り叩く動きが後場の大引け近くになって一段と強まり売買代金も3.7兆億円と拡大した。
日経平均は6日間で902円下落。
ただ「値幅調整は進んだ」という見方も多い。
日中安値が22004円で節目の22000円や25日線(21941円)に接近。
「9月8日安値19239円から11月9日高値23382円までの上昇幅が4143円。
3分の1押し水準が22001円。ここは反転ポイント」という声も聞こえる。
コールオプショのヘッジとしてのプットの売りが22000円水準。
「ここを下回るとヘッジのコール売りが解消される」という指摘もある。
25日線からの乖離はプラス0.4%まで低下。
騰落レシオは101.15%。
サイコロは5勝7敗で41.7%。
あまり気にされないが、NTレシオは12.63(今年最大は12.65)まで拡大している。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲13.604%(11月2日▲15.855%)。
買い方▲6.070%(前日▲3.952%)。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲2.99%(前日▲2.77%)。
9月7日が0.06%で株価は反転したがほぼ届いたとも考えられる。
買い方▲14.14%(前日▲12.31%。
11月10日現在のQuick調査の信用評価損率は▲8.80%と3週ぶりに悪化した。
裁定買い残は前週比873億円減少の2兆8246億円。
5週ぶりの減少となった。
裁定売り残は前週比612億円増加の3890億円。
空売り比率は43.2%で今年の最大値45.2%に近づいている。
日経平均採用銘柄のPERは14.45倍まで低下。
一方でEPSは1524円と更に増加した。
シカゴ225先物終値は大証日中比60円高の22100円。
22000円と25日線攻防戦は買い方の気合の入った戻りとなった。
大きな流れでみればようやく切り上げた「22000〜25000円」のレンジ。
これが「20000円〜22000円」のレンジに切り下げるかどうかの瀬戸際。
買い方の踏ん張りどころでもある。
勝手雲の上限20028円で昨日は下げ止まり。
勝手雲の今日の上限は20070円だ。
ボリンジャーのプラス1σの22549円を奪還すればSQ値も奪還となる。
「もう」か「まだ」かの分水嶺の木曜日。
 
得心したのは今朝の日経朝刊スクランブル。
見出しは「機械よりも人が価値生む、強まる高PBR銘柄買い」。
米国のFAANG銘柄は上昇し、NY市場のPBRは約3倍。
これに対して日本は1.3倍。
「設備を持たない企業、ものをつくらない企業の株価が上昇している」。
この半年あまりそう言い続けてきた。
ただ、どうもシックリしなかった。
昨日の大幅安でも下落幅が小さかったのが高PBR銘柄だったという。
経産省がまとめた「伊藤レポート2.0」は「無形資産が収益を生み出すことへの期待」と指摘。
「生産性を高める原動力は機械よりも人になった」というのはモヤモヤ氷解。
ブランド力と人材力。
学問チックなことは滅多に市場では役立たないことが多いがこれは違った。
 
NYダウは138ドル安の23271ドルと続落。
NASDAQは31ポイント安の6706ポイントと続落。
S&P500は14ポイント安の2564ポイントと続落。
ダウ輸送株指数は48ポイント安の9440ポイント。
3市場の売買高は65.5億株。
CME円建ては大証比60円高の22100円。
ドル建ては大証比80ポイント高の22120ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比60円高の22100円。
ドル円は112.85円。
10年国債利回りは2.335%。
非公式外資系5社動向は売り540万株、買い300万株。
金額ベースは107億円の売り越し(3日連続)。
売りセクターは非鉄・ゴム・鉄鋼・情報通信・不動産セクターなど。
買いセクターは通信・サービス・REITセクターなど。
売買交錯は電機・小売・自動車セクターなど。
 
◇ ━━━ カタリスト ━━━◇
 
C&Gシステムズ(6633)・・・動兆。
 
C&Gシステムズに注目する。
同社は金型・CAD/CAMというのが2大テーマ。
伝承技術みたいな金型の世界をCAD/CAMで汎用化している。 
金型は米国市場で展開しCAD/CAMはアジア市場での拡大を目指している。
ベトナムや中国など堅調展開。
5軸切削加工技術含む次世代3Dプリンタに期待感。
昨日東証2部に市場変更した。
 

(兜町カタリスト櫻井)