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堅調、自律反発狙いの買い
東京株式(前引け)=堅調、自律反発狙いの買い

19日午前の日経平均株価は反発し、前日比165円80銭高の2万3359円60銭で前場を終えた。
 
前日のNYダウ工業株30種平均が165ドル安となるなど全体にやや軟調だったが、外国為替相場はNY市場で少しドル高・円安に振れており、「アップルの業績下振れ見通しを受けて悪化した投資家心理は、少し落ち着いたようだ」との声が聞かれた。
 
日経平均が前日までの4営業日で700円近く下落しており、「騰落レシオなど、一部のテクニカル指標が下げ過ぎの水準に近づき、押し目買いが入りやすくなった」との見方もあった。
良好な米経済指標を受けドル買い・円売りが進み、一部の輸出関連株への押し目買いを促した。香港や中国・上海の株価指数が堅調に推移したことも投資家に安心感を与え、上げ幅は一時200円に迫った。
 
ただ、日経平均は前日の取引時間中の高値に届かないなど、上値の重さも見られた。新型コロナウイルスによる肺炎の患者は増え続けており「感染が峠を越えたという雰囲気が出ない状況では、積極的には買えない」ようだ。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9647億円、売買高は5億5540万株だった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発。東証1部の値上がり銘柄数は1507と、全体の約7割を占めた。値下がりは537、変わらずは116銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、精密機器、ゴム製品、海運業、医薬品などが上昇した。下落は鉄鋼、銀行業など。
 
個別では、ファストリとソフトバンクグループ(SBG)が上昇。アドテスト、東京エレクトロンや信越化が堅調で、オリンパス、SUMCO、ソニー、リクルートが高い。有機合成薬品工業がストップ高カイ気配となる人気、テモナも値幅制限いっぱいに買われた。
 
一方、トヨタ自動車、電通グループやKDDIが下落。安川電やオムロン、ファナックが軟調で、キリンHDや明治HDが安い。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクの上値も重い。ダイトウボウ、大幸薬品、アキレスなどが大幅安となった。
 
 
東証2部株価指数は前日比1.27ポイント高の6927.03ポイントと3日ぶり反発。
出来高4408万株。値上がり銘柄数は270、値下がり銘柄数は126となった。
 
個別では、スガイ化学工業がストップ高。ベース、東京インキ、エルアイイーエイチ、要興業など5銘柄は昨年来高値を更新。TBグループ、FRACTALE、ラピーヌ、神島化学工業、インタートレードが買われた。
 
一方、川本産業が一時ストップ安と急落した。南海辰村建設、オーベクス、ワシントンホテル、浅香工業、東洋刃物など13銘柄は昨年来安値を更新。昭和化学工業、新内外綿、マナック、パレモ・ホールディングス、アゼアスが売られた。