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41円高と小幅続伸、金融不安後退
東京株式(大引け)=41円高と小幅続伸、金融不安後退
【大引け概況】


28日の日経平均株価は小幅続伸し、前日比41円38銭(0.15%)高の2万7518円25銭で終えた。上げ幅は120円を超える場面があった。

 
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気迷いムードのなかも日経平均は上値指向となった。前日の欧州株市場がほぼ全面高となったほか、米国株市場ではNYダウが200ドル近い上昇で3日続伸となったことで市場センチメントが改善した。米国では米銀シリコンバレーバンク(SVB)の引受先が決まり金融セクターに対する過度な不安心理が後退している。
銀行株で構成するKBWナスダック銀行株指数が2.5%高で終えた。28日の東京株式市場でも三菱UFJなど銀行株には買いが集まった。銀行が融資基準を厳格化して米景気が悪化するといった懸念が和らいだことも景気敏感株の支えとなった。
 
ただ、ナスダック総合株価指数は下落して引けており、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も安かったことから、東京株式市場でも半導体関連株には売り優勢の銘柄が目立った。他方、メガバンクなど銀行株が買われたほか、原油市況上昇を受け資源関連株に高い銘柄が多くなった。
 
SVB破綻を巡っては米上院銀行委員会が28日から米連邦預金保険公社(FDIC)や米連邦準備理事会(FRB)高官らの公聴会を開くとあって、積極的に上値を追う動きは限られた。半導体関連など値がさの成長(グロース)株が売られたほか、28日の外国為替市場で円相場が円高・ドル安に振れたことも輸出関連銘柄を中心に重荷となり、日経平均は下落に転じる場面もあった。
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前日比4.83ポイント(0.25%)高の1966.67で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆3613億円。売買高は10億5418万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は684と、全体の4割弱にとどまった。値下がりは1046、変わらずは106銘柄だった。

 

 
業種別株価指数(33業種)は銀行業、鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属などが上昇した。パルプ・紙、陸運業などは下落。
 
個別では、レーザーテックが安く、ソニーグループも軟調。リクルートホールディングス、ソフトバンクグループ、東エレクが売りに押され、第一三共も値を下げた。日本電産も売りに押された。ギークスが急落、RPAホールディングスが大きく利食われ、ラクスルも大幅安となった。アイスタイル、リブセンス、グリーなども下落した。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが買い戻され、りそなホールディングス、第一生命HDも値を飛ばした。日立製作所が高く、JT、KDDIが堅調。ニーズウェルが大幅高に買われ、安永が急伸、河西工業も上昇した。大塚ホールディングスが値を上げ、旭ダイヤモンド工業も物色人気。前日に制限値幅の上限(ストップ高水準)の買い気配で終えた岡三は2%高できょうの取引を終えた。IHI、三菱重、INPEXの上げも目立った。