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ダウ小反発 金融緩和の長期化観測
【市況】ダウ小反発 金融緩和の長期化観測
7日のNYダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比16ドル02セント高の3万3446ドル26セントで終えた。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)は7日午後、3月のFOMC議事要旨を公表した。その中で、雇用最大化と物価安定に向けて一段と前進するまでは、現在の金融緩和を継続する姿勢を改めて確認した。市場では、根強い量的緩和の早期縮小懸念が後退し、株式の買いにつながった。
ただ、ダウ平均は最近、史上最高値圏で推移しており、高値への警戒感から利益確定売りに押され、小幅なレンジでもみ合う展開となった。長期金利の上昇が一服したのを受け、ハイテク株は買いが優勢となった。
 
景気への楽観論にもかかわらず米長期金利が1.7%を下回って推移し、金利上昇時に割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)の主力ハイテク株が買われた。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトが上昇した。
 
ダウ平均の構成銘柄以外では交流サイトのフェイスブックと検索サイトのアルファベット(グーグルの親会社)も上昇した。この2銘柄とマイクロソフトは上場来高値を更新した。
 
ダウ平均は下げる場面もあった。このところ上昇が目立っていた航空機のボーイングや化学のダウなど景気敏感株の一角や映画・娯楽のウォルト・ディズニーに売りが出た。
 
ナスダック総合株価指数は続落し、前日比9.538ポイント安の1万3688.842で終えた。
S&P500種株価指数は反発し、前日比6.01ポイント高の4079.95と2日ぶりに過去最高値を更新した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,446.26+16.02
S&P500種
4,079.95+6.01
ナスダック
13,688.842−9.538
NY金(ドル/トロイオンス)
1,741.60−1.40
NY原油(ドル/バレル)
59.51−0.26
円・ドル
109.83 - 109.84+0.04
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


 
7日のシカゴ日経平均先物は横ばい。6月物は前日比変わらずの2万9680円で引け、7日の大取終値を30円下回った。
米連邦準備理事会(FRB)が7日発表した米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を手掛かりに金融緩和の長期化観測が広がり、相場を支えた。
バイデン大統領の米国雇用計画を巡る演説を控え、回復期待に寄り付き後、上昇した。ただ、高値付近からは利益確定売りも根強く、上値は重かった。米株とともに利益確定の売りに押される場面もあった。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29680 ( -30 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29710 ( 0 )
※( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6885.32(+61.77)
7日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日の終値に比べ61.77ポイント(0.9%)高の6885.32で引けた。終値としては2020年2月下旬以来、1年1カ月ぶりの高値となった。構成銘柄の9割近くが上昇した。
 
英国では行動規制の段階的な緩和が予定通りに進んでおり、経済正常化への期待から景気敏感株を中心に買いが広がった。
指数への影響が大きい鉱業株、石油株、銀行などの金融株が上昇し、指数をけん引した。
 
個別銘柄では、ネット食品デリバリーのジャスト・イートが大幅高で引けた。アナリストの目標株価引き上げが手掛かりになった。英包装資材DSスミスは2.9%高、英ビジネス情報会社インフォーマは2.8%高。投資持ち株会社パーシングスクエア・ホールディングスと住宅建設大手パーシモンは各2.6%高だった。
一方、アストラゼネカなど医薬品株は軟調だった。ブックメーカー(賭け屋)のフラッター・エンターテインメントの下げも目立った。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15176.36(−36.32)
7日のドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前日と比べて36.32ポイント安の1万5176.36だった。連日で最高値が続いたため、利益確定目的の売りが優勢だった。
個別では、前日に高く引けたフォルクスワーゲン(VW)が安かった。アディダスや素材メーカーのコベストロの下げも目立った。一方、不動産サービスのドイチェ・ボーエンやミュンヘン再保険など金融株は上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6130.66(−0.68)