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苦肉の策
「苦肉の策」
乱高下だったNY株式。
NYダウはわずか7日で26000ドルの節目を抜けて大台代わりの後に急落。
S&P500は2800ポイントに乗せてから急落。
原油先物価格の下落でエネルギーセクターが足を引っ張った。
個別ではGEの決算が嫌気されてのネガモードとの解釈。
ニューヨーク連銀業況指数が予想をやや下回ったことも、株式相場の下落につながったと言う見方もある。
ただ、どれも決め手に欠ける解釈だ。
目一杯買った後の一服というところだろう。
直近の2日で430ドル超の上昇だったことの裏返しでもある。
「投資家はリターンがあると考える限り株式投資を続けている。
この循環が、より多くの投資家を呼び込んでいる」というポジな声も聞こえる。
VIX(恐怖)指数1カ月以上ぶりの高水準となる11.66まで上昇。
ECBの資産買い入れ方針継続観測の報道から長期債利回りは低下。
「政府機関の閉鎖を回避するためのつなぎ予算の期限が今週19日に切れる。
議会が新たなつなぎ予算を承認できるかが焦点」というのは経済指標の谷間ということだろう。
3月の利上げ確率は72%。
ユーロ・ドルは3年ぶりの高値圏。
ビッドコインが下落。
原油先物は6日ぶりの下落。
金は4日続伸。
コモデティの連中の思うがままにアチコチ操られているという印象だ。
原油とか金とかあるいはビッドコインとかFXとか・・・。
余計な変数が登場すると、弄くり方の範囲が拡大するからややこしい。
 
 
火曜の日経平均は大幅高。
「先週の3日続落は独歩安。
NY休場の中で強い動きが見られたことは驚き」というのが正直なところ。
1991年11月以来、約26年2カ月ぶりの終値でバブル経済崩壊後の高値を更新というのが事実だ。
113円台だった為替が110円台になっても日経平均が高値を取ってきた。
為替離れという環境は整ってきた印象。
値上がり銘柄数が1000以下で多くない。
「明らかに先物高を軸にした海外投機筋による放り上げの動き」という解釈だ。
確かにNT倍率は12.64まで拡大。
昨年の最高値12.71は目前だ。
問題は東証1部の売買代金が2.43兆円と盛り上がっていないこと。
「上昇しても3兆円に届かない日が続くと、指数主導の空中戦が続く」という声が聞こえる。
連休明けのNYダウは一時300ドル近く上昇し26000ドルを示現したものの終値はマイナス。
今週末のSQを控えてのボラの高い動きだった。
シカゴ225先物終値は大証日中比215円安の23735円。
高値は23935円だったから24000円は示現出来ていなかった。
NYとくらべてもともと弱かったと言えよう。
というか火曜の動きが先取りしすぎだったとも言える。
1日に70円程度上昇している25日線(23109円)からの乖離は3.65%。
1日に25円程度上昇している200日線(20611円)からの乖離は16.21%。
5日線(23763円)がサポートにはなろう。
昨日段階のボリンジャーのプラス2σは24004円。
ここが昨日の頭を抑えたとも解釈できる。
プラス1σは23557円。
プラス3σは24452円だ。
先週末のSQ値23723円をようやく超えて金曜以降1勝2敗。
今日明日と上回れば負けは消える。
騰落レシオは124.97%。
サイコロは6勝6敗で50%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲17.956%(前日▲17.694%)。
買い方△0.659%(前日△0.448%)とプラスが5日継続。
1月5日時点の裁定買い残は前週比1956億円増加し3兆4267億円。
少し重たくなってきた印象。
裁定売り残は501億円増加し4805億円。
信用買い残は800億円増加の3兆1013億円。
売り残は860億円増加の9781億円。
日経朝刊のコメントは「株価が26年ぶりの高値圏で推移する中で個人投資家の相場見通しが割れているさまを示している」だ。
空売り比率は36.4%(前日36.9%)。
日経平均のPERは15.71倍。
EPSは1524円(前日1517円)と増加基調だ。
東京運命学院の気学運勢歴では「押し目にあるときは急伸することあり。波動に注意」。
昨日の「逆張り方針良し」が消えるかどうかの瀬戸際。
「NYは先物決済を控えての乱高下」と考えれば一時的押し目は好感するべきなのだろう。
2014年以来のみずほFGの9日続伸。
ファナックの年明け全勝の8日続伸、市場最高値更新。
来週火曜の安川電の決算を今回は見間違えないで欲しいもの。
 
30代後半から40歳の頃だから20年以上前のこと。
トレーディグルームの暇そうなおじさんたちが話していたのは年金の話。
「先行き崩壊する」という元支店長さんがいた。
「俺はこれくらい貰えるから大丈夫」という元金法担当のおじさんもいた。
もっとも自分が適齢期になったときには年金なんてもらえないだろうと思っていた。
こんな下手な運用で原資が減少しているのに、年金は生き残るなんて・・・
それこそ「あり得ない」。
ところがそれから20有余年。
ありえない筈の年金は、なにもなかったの如く、受給されそうな気配。
これは読み間違いだったと言えるだろう。
しかも・・・。
今朝の日経トップは「年金受給開始70歳超も」。
そして「選択性、額は上乗せ」。
70歳で受取開始にすると65歳開始よりも受取額は42%増加するという。
需給開始年齢の上限を75歳から80歳に引き上げることも検討しているという。
苦肉の策かも知れない。
しかし、おじさんたちへの支給増加で失われる筈だった年金が残っているという事実の方がスゴイ。
 
昨年の訪日外国人客数(推計値)。
前年比19.3%像の2869万900人だった。
2016年の2403万人)を上回り過去最高。
ビザ発給要件の緩和や航空路線の拡充、クルーズ船寄港数の増加が背景。
東アジアを中心に訪日客が伸びた。
中国が15.4%増の735万5800人と最多。
韓国が40.3%増の714万200人と続いた。
同時に発表した17年12月の訪日外国人客数は前年同月比23.0%増の252万1300人。
12月としての過去最高を更新。
 
NYダウは10ドル安の25792ドルと反落。
ただし一時280ドル超上昇し26086ドル台まで上昇した場面もあった。
7日で大台変わり100ドル抜き達成。
NASDAQは37ポイント安の7223ポイント。
高値は7330ポイント。
S&P500は9ポイント安の2776ポイント。
高値は2807ポイントで一時2800ポイント乗せ。
3指数そろってザラバの史上最高値は更新した。
ダウ輸送株指数は146ポイント高の11227ポイント。
3市場の売買高は64.8億株。
CME円建ては大証比215円安の23735円。
ドル建ては大証比200ポイント安の22750ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比240円安の23710円。
ドル円は110.55円。
10年国債利回りは2.544%。
 
 
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(兜町カタリスト櫻井)