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米株高、円安で338円高と年初来高値を更新
東京株式(前引け)=米株高、円安で338円高と年初来高値を更新

16日の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比338円53銭高の2万2545円74銭だった。4月25日に付けた年初来高値(2万2307円58銭)を上回った。
 
NYダウ工業株30種平均は企業の好決算が相次ぎ、約1カ月ぶりに終値で2万7000ドル台を回復した。また、欧州連合(EU)関係者の発言を受け、英国のEUからの「合意なき離脱」に対する警戒感が和らぎ、円が主要通貨に対し下落した。日本株にとって好材料がそろい、幅広い銘柄が買われた。日経平均株価の前日終値からの上げ幅は、一時400円超まで広がった。
 
ただ、米下院の「香港人権・民主主義法案」可決に対し中国政府が反対姿勢を表明すると、円安進行が一服。日経平均は利益確定売りに押され、伸び悩んだ。
 
市場からは「海外勢の買い戻しが主体であり、ここまで持ち上げられると、さらに買い戻しを誘う可能性がある。米中問題は最悪期を脱した。7-9月期の業績悪は織り込みが進み、10-12月期からの回復を見据え、これから明るいストーリーが描けるのではないか」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇し、それぞれ年初来高値を上回った。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2306億円、売買高は7億1935万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1763と全体の82%だった。値下がりは319、変わらずは70だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)では、ガラス・土石製品、ゴム製品、銀行業の上昇が目立った。下落は鉱業、水産・農林業の2業種だった。
 
個別では、ファーストリテイリングが売買代金トップで大幅高。アドテスト、三菱電、日電産、ファナック、キーエンス、クボタ、アステラスなども高い。トヨタ自動車、マツダも上値を追った。三菱UFJやJR東海が上げた。低位のアプラスフィナンシャルがストップ高、ワコムも値を飛ばした。明治海運も一時値幅制限いっぱいに買われた。
 
半面、村田製作所が冴えず、資生堂も売りに押された。丸紅や第一三共、国際石開帝石が下落した。カプコンやスクエニHD、ピジョンが下げた。北の達人コーポレーションが急落、コロプラ、TOKYO BASEも大きく売られた。
 
東証2部株価指数は前日比19.88ポイント高の6757.22ポイントと8日続伸した。
出来高は5370万株。値上がり銘柄数は238、値下がり銘柄数は144となった。
 
個別では、バナーズ、パシフィックネット、田岡化学工業、広栄化学工業、櫻護謨など7銘柄が年初来高値を更新。東京衡機、セメダイン、ユーピーアール、サイバーステップ、タクミナが買われた。
 
一方、日創プロニティ、ロンシール工業、アサヒ衛陶が年初来安値を更新。イトーヨーギョー、フライトホールディングス、ビート・ホールディングス・リミテッド、大日本コンサルタント、大和重工が売られた。