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続落、半導体関連株に利益確定売り
東京株式(前引け)=続落、半導体関連株に利益確定売り
9日午前の日経平均株価は続落し、前日比95円27銭安の2万8868円29銭で終えた。
きょう前場は、売りに押される展開で日経平均は続落となった。前日にNYダウが小幅続落する一方、ナスダック総合指数は3日続伸と強さを発揮したが、半導体関連株などに売りが目立った。東京株式市場でもその地合いを引き継ぎ半導体セクターの銘柄が売られ、全体相場の軟調地合いを助長する形となった。
東エレクやアドテストなど半導体関連銘柄が売られた。市場では「レーザーテクの大幅な下げが続き、他の半導体関連銘柄の売りにつながっている」との見方があった。指数寄与度が高いファストリの年初来安値更新も下押しにつながった。
上値の重さが引き続き意識されるなかで、持ち高調整の売りも重荷となった。
下げ幅が100円を超える場面があったものの、一段と売り込む動きは限られた。
 
ワクチン普及期待から内需系の銘柄には買いが入り、後半は下げ渋った。
新型コロナウイルスのワクチン接種が進展するなか、陸運や不動産、百貨店といった内需関連株の上昇が下支えした。「経済活動の正常化への期待で、コロナ禍後に株価が低迷した銘柄に買いが集まっている」との指摘があった。米国務省が8日に日本への渡航の警戒レベルを1段階引き下げたことも、空運株の支援材料となったようだ。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに小幅に反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1703億円、売買高は4億9293万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は877、値上がりは1191、変わらずは123だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、証券・商品先物取引業、保険業などが下落。不動産業、空運業、鉱業は上昇した。
 
個別では、レーザーテックが連日で断トツの売買代金をこなす状況にあるが、株価はきょうも6%近い大幅安。つれて東京エレクトロンも大きく値を下げた。任天堂が売られ、ダイキン工業、エムスリー、コナミHDも安い。ペッパーフードサービスが急反落、日本電波工業も大きく利食われた。
 
半面、前日に人気化したエーザイはストップ高買い気配。ファナックや住友不が買われた。ソフトバンクグループが小幅ながらプラス圏で着地、日本航空、ANAホールディングスなど空運株も揃って上昇した。JR東日本が高く、すかいらーくホールディングスも大きく値を上げた。ツナググループ・ホールディングスは値上がり率トップに買われ、テイクアンドギヴ・ニーズも値を飛ばした。
 
東証2部株価指数は前日比21.08ポイント高の7600.97ポイントと9日続伸した。
出来高1億5183万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は157となった。
 
個別ではOak キャピタル、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグ、サンユウ、神鋼環境ソリューションなど18銘柄が年初来高値を更新。ナガホリ、東京ソワール、セブン工業、ワシントンホテル、加地テックが買われた。
 
 一方、北越メタルが年初来安値を更新。ユーピーアール、ストリーム、岡本工作機械製作所、ジー・スリーホールディングス、IJTTが売られた。